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5話 ページ6

「Aっちって呼んでいいかなー」

「えっ!?」

 ティエルノくんがそう言う。これはニックネームだろうか。こんなの初めてだから、驚きと恥ずかしさもあり、思わず大きな声をあげてしまった。
 ハッとなりティエルノくんの顔を見てみると、ちょっぴり不安そうな顔。悪いことをしたと思っているのだろう。

「いっ、いいよ! とっても嬉しい!」

「よかったぁ」

よかった。笑顔に戻ってくれた。

「じゃあ改めてよろしくね、A!」

サナちゃんが笑顔でそう言い、私もつられて笑顔になる。

「うん、よろしくね! え、えと…サナちゃん!」

 初めて誰かの名前を呼ぶ時ってどうしてこんなにくすぐったい気持ちになるんだろう。でも、嫌いではない。
 ふと気になって隣にいるカルムくんを見てみると、彼と目があってしまった。すると彼は改めてまたご挨拶をしてくれた。

「よろしくね、お隣さん」

「うん、こちらこそよろしくね、カルムくん」

ふふっと笑いあっていると、サナちゃんが口を開いた。

 「ねぇティエルノ! はやく皆のパートナーになるポケモンに会わせて♪」

会ったばかりからこの調子のサナちゃん。よほど楽しみにしていたのだということが伝わってくる。

「だよねぇ! ぼくとトロバっちがポケモンと出会った時の感動、サナたちも味わってねえ」

ティエルノくんは見た目は元気そうだけど、喋り方から察するにきっとおっとりした人物なんだろうと思えてきた。

 ティエルノくんは鞄からケースを取り出す。その中には3つのモンスターボール。見たことはあるけれど、こんなに近くで見たことはないから感動。

「わぁ…すごい…」

思わず感動の声が漏れてしまった。

「お隣さんから選びなよ」

隣にいるカルムくんがそう言ってくれた。ちらっとサナちゃんを見ると、うんうん、と頷いてくれていた。
い、いいのかな……。

「じゃあ、お言葉に甘えて…。ど、どの子にしよう…」

ハリマロンとフォッコとケロマツ。どの子も可愛いけれど、一番最初に目があったためフォッコを選ぶことにした。

「私、この子にする」

そう言ってフォッコの入ったボールを手に取ると、フォッコは嬉しそうに笑顔をみせてくれた。自然と私も笑顔になる。

「じゃあ、あたしのパートナーはハリマロンちゃんね! わーあたしたちのコンビ、可愛すぎてどーしよー♪」

「オレはカルム。よろしくケロマツ」

2人もパートナーを決め、それぞれポケモンに挨拶をしていた。

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かしのん(プロフ) - こちらから→http://uranai.nosv.org/u.php/novel/1f58669af51/ (2016年8月1日 15時) (レス) id: 75e1f06cde (このIDを非表示/違反報告)
かしのん(プロフ) - この作品を書いています本人です。スマホの機種変によりパスワードがわからなくなって書き直しています。 (2016年8月1日 15時) (レス) id: 75e1f06cde (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かしのん | 作成日時:2016年5月29日 19時

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