進撃の巨人ー奪われる翼ーFinal (ページ22)

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Episode 9 満月の夜ページ22

次の日の３時ごろにこの日の訓練は一旦終わった。

６時ごろから座学あって終わりなのだけど…

夕方、ソファでくつろいでいた私にリヴァイは突然街に出かけるぞと言って強制的に連れて行かれた。

訓練が…って言っても私の話は聞いてくれなかった。

馬から降りて、腕を引っ張られながら歩く。
どこに向かっているのか見当がつかない。

賑やかな街はだんだんと遠ざかっていく。

なんだか不安になってきた。

リヴァイはそんな私をよそに森の中をどんどん進んでいく。

A「ねぇ、リヴァイ…どこに行くの？」

リ「…」

返事は無い。
聞こえているんだろうけど、何を考えているの…

もう辺りは暗いし、怖いよ。

バッとリヴァイの手を振りほどいた。
すると、リヴァイは歩くのを止めてこちらに振り返る。

リ「どうした、A」

A「どこに……どこに行くの？」

リ「行けばわかる」

そう言って私の手を握って歩き始めた。

あれ

私、この道、知ってる気がする。

思い出せない、でも、前にも一度来た事がある…

だんだん道が開けてきた。
そして、目の前にあったのはレンガで造られた可愛らしい家だった。

周りは赤い薔薇で囲まれていて独特の雰囲気がこの場所にはあった。

人が住んでいる気配はない。

リヴァイはゆっくりと手を離して、玄関まで歩き始めた。