進撃の巨人ー奪われる翼ーFinal (ページ13)

今日:13 hit、昨日:4 hit、合計:26,769 hit

Episode 4-6 私が望んだコトページ13

俺はベッドの隣にあった椅子に座り、Aの手を握った。

A「リ…ヴァ、イ」

リ「…なんだ」

弱々しく俺の名前を口にする。

A「ごめん、なさい…」

俺と目は合わない。
Aは天井だけを見つめていた。

なんでお前が謝る？

涙を流すAを見ていると切ない気持ちになった。

リ「すまなかった」

ぎゅっと手を強くにぎった。

俺は、こんな結末を望んだんじゃない
俺だけで動けばこいつには被害は及ばないと思っていた。

こいつは俺の為に自分を犠牲にした。

A「リヴァ、イ。思いつめた、顔、しないで…。コレは、私が望んだコト、だから。私、はね、リヴァイ…幸せ、だよ」

そう言ってAは空いている片方の手でお腹を押さえた。
巻かれている包帯が血が滲んでいる。

医者が駆け足でよってきた。

医者「これ以上喋るのは危険です、リヴァイ兵長、外へお願いします。輸血出来る血がまだここには届いていないのでこれ以上喋ると出血多量で死んでしまいます。」

リ「わかった」

荒い息をし、表情は苦痛で歪んでいる。

治療室から出ようとドアに手を掛けた瞬間、か細い声で

ー行かないで

そう言っていた。