・side S ページ18
昼飯を食おうと思って、屋上の扉を開きかけたとき、声が聞こえてきた。
「俺、Aが好きです」
は?
Aのこと?
中山「付き合ってください」
衝撃的なシーンを見てしまい、そっと扉閉めて、階段をかけおりる。
Aの返事を聞くのが怖くて、急いでその場から離れた。
ついてねぇ。
何が悲しくて好きな人の告白シーンなんて目撃しなきゃいけねーんだよ。
砕け散った俺の初恋。
相手中山だもんな。
仲良かったし。
アイツモテるし。
きっとOKだすだろうな。
最近Aは可愛くなった。
遼馬たちと話している時だって、クラスにいる時だってたびたび聞こえてくるAの人気。
確かに可愛くなった。
だけど、その時は全く焦っていなかった。
Aは俺から離れないだろうと。
俺には幼馴染という特別なポジションがあるから。
みんな可愛いと口では言っても、告ろうとはしていないと思っていたから。
でも、今日初めて焦りが出始めた。
幼馴染なんて立ち位置、風の前の塵に同じで。
誰かに取られるかもしれない。
いや、もう取られているかもしれない。
Aの隣に立っているのは、俺じゃないかもしれない。
その時、幼馴染は所詮幼馴染でしかないと言うことを実感した。
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あやか(プロフ) - るきさん» コメントありがとうございます。通じあってよかったですねぇ月が綺麗ですね。の返しは様々な種類があり、意味合いが少しずつ変わってくるんですよね。オシャレですよね笑 続きですね……考えておきます! (2020年9月22日 9時) (レス) id: 02acaba440 (このIDを非表示/違反報告)
るき(プロフ) - 如月さん、お話読ませて頂きました。想いが通じ合って良かった(^o^)月が綺麗ですね、の返しの正解を初めて知りました。先人はオシャレですね(笑)ふたりの答え合わせ(続き)が気になります(^^) (2020年9月22日 9時) (レス) id: 05343dfbd0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:文月 | 作成日時:2020年9月22日 0時