第108話 ページ16
mn「まだ気付いてなかったの？鈍感にも程があるでしょ」
『違う、そんなことない、…』
こんそめはそんなことしない。自分が一緒にいて嫌なら、最初から近付いてこない。
…ほんとに？
こんそめは確かに優しい。高校に来て、あの女の先輩のせいで女子に冷たくなっただけ。昔はそんなこと無かった。
いつも、誰にでも優しかった。
だったら、私にもそれは言えるんじゃないだろうか。
mn「…あは、やっとわかったみたいだね？」
愛美が私の手をとる。その手には、何故かゴム手袋がついていた。
立ち上がらせてくれたかと思えば、今度は抱き締められる。
mn「辛いよね…こんそめくんのこと大好きだもんね？」
「でもね、こんそめくんはもうAのこと見てくれないよ」
「もう独りだよ」
頭を撫でられている。その口調は不気味な程優しくて、なぜだか落ち着いた。
トン、と柵に背中がついた。気付かない内に、後ろへ少し移動していたらしい。
mn「…だからね、」
『ｯ…！？』
急に温もりが離れ、私の体は後ろへ傾いた。必死に柵を掴んで、辛うじて落ちずに済んだけれど。
mn「はぁ？なんで落ちなかったわけ？」
ガクガクと足が震えている。
今、この女、私を殺そうとした。
『…なんで…？』
mn「何が？」
『私…愛美に何かした…？教えてよ…』
mn「…わかってるくせにさぁ…！」
愛美の怒りを買ったのか、声を荒らげ近付いてくる。
首を掴まれ、後ろへ倒された。
『や、めて…まなみ…』
mn「ムカつくんだよ…こんそめくんはあんたしか見てないじゃん…！」
「あたしだってこんそめくんをずっと好きなのに！なんであんただけなの！？ねぇ！！」
まずい、愛美は今冷静さを欠いている。歯止めが効かない。
そうしている間にも私の体はどんどん傾いていく。
sm「A！」
mn「こんそめくん…！？」
こんそめの姿が扉から覗いた。
けど、もう遅かったみたい。
kg 「やばい、Aが…！」
yk 「ｯA…！」
後から来た2人も、慌ててこちらへ駆け寄る。が、それも意味をなさず、私の体は落下していく。
あーあ、今回は無理かなぁ。
こっちに来てから何故か何回も死にかけたけど、今回ばかりは無理だな。屋上から、しかも頭から落ちてるんだ。もう助からない。
…うわ、これ走馬灯ってやつ？
無駄に冷静な頭の中で考える。
こんそめに、初めて告白された時のこと。
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舞コンブ神楽(プロフ) - もっちもっちさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました…！ちなみに今も(かなり亀更新ですが)長編や短編を書いてるので、もし良ければ読んでみてください！ (2022年10月20日 23時) (
レス) id: 7865aa888d (このIDを非表示/違反報告)
もっちもっち(プロフ) - 完結おめでとうございます!!!つい最近読んだよですが、面白すぎて2日間で終わってしまいました!!!さらに面白い作品が出ることを期待しております！ (2022年10月20日 21時) (レス) @page32 id: 5d1b6c9e6e (このIDを非表示/違反報告)
舞コンブ神楽(プロフ) - クラインさん» そんな感じです！子供ちゃんも、もしかしたらハチャメチャな未来になるかもですね…！こちらこそ、ここまで読んでいただきありがとうございました！！ (2022年6月21日 23時) (レス) id: 7865aa888d (このIDを非表示/違反報告)
舞コンブ神楽(プロフ) - くろもち@華月さん» 楽しいと感じて貰えてとても嬉しいです(*´˘`*)最後まで読んでいただきありがとうございました！ (2022年6月21日 23時) (レス) id: 7865aa888d (このIDを非表示/違反報告)
クライン(プロフ) - 完結おめでとうございます。夢主ちゃん達みんな幸せになってくれてよかったです。この先は子供ちゃん×zmさんって事であってます？？？そんな未来を想像しながら生きていきます。ここまで本当に、お疲れ様でした！！素敵なお話をありがとうございました！！ (2022年6月21日 19時) (レス) @page32 id: 2e57063caa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：舞コンブ神楽ﾁｬﾝ | 作成日時：2022年5月1日 17時
