5 神楽小夜 ページ8
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「...なあアヤ。」
「何だ。」
「お前の妹って、どんなやつだ?」
「...。」
「...わりい、何でもねえ。」
最近ヨコハマを騒がせてるポートマフィア。
聞いたことのない名前だ。
俺は辺りを見回してみた。
今回のミッションはポートマフィア壊滅、
組織のリーダーだけを狙えばいいと思っていた。
___...アヤは容赦なく斬りそうだな。
そう思っていた。
着いたのはヨコハマの港。
...特に怪しいものはない。
そう思って振り返った時だった。
目の前にいたのはフードを被った女。
資料書に書いてあった女子高生とは彼女のことであろう。
それ以外は詳細不明だったため、
彼女が何者かはわからない。
「お前がお騒がせのポートマフィアとやらの一員だな。」
俺は二つの短刀を、
アヤは刀を構えた。
相手は超能力者だ。
一体どんな能力を持っているかわからない。
女は無言で微動だにしなかった。
チャンスだと思った俺は女に斬りかかった。
「動かねえと死ぬぞ!!てりゃっ!」
...しかし攻撃はまんまと避けられた。
続けて斬りかかったが、
まるで予知しているかのように避けられる。
しかも動きが速い。
アヤも女に刀を降り下ろす。
それも全く避けられてしまう。
「たあぁっ!!」
アヤがまた女に斬りかかる。
その時アヤの刀が女の頬に浅い傷を着けた。
女はそれに驚き、
一端その場を去ってしまった。
「待てっ!!」
「よせユウト。追いかけるのはやめた方がいい。」
「ッ...クソッ!!」
一人を逃がしてしまい、
それがあまりにも悔しかった。
今宵はミッション失敗に終わってしまった。
だがポートマフィアの情報は完全ではない。
オミに情報を探るようにお願いしようと思った。
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翌日。
今日は土曜日、昨日と同じ晴天だ。
俺はゆっくりと目を覚ました。
私服とエプロンに着替え、
トレーラーの外にでた。
...案の定女子高生がたくさん来ていた。
「君ってかわいいねえ。
俺とデートに行かないか?」
「うわあ!行きたいです!」
ヨージのナンパも始まってる。
「ああ!お客さん!押さないで!」
「オミ!コイツら話聞いてないぞ!」
「じゃあケン君も手伝ってよー!」
「...。」
移動花屋『子猫の住む家』。
(俺を除いて)四人が揃うといいことがあるという勝手な噂が広まってる。
そんな中、ハルがヨージのナンパに巻き込まれていたところが目に入った。
...彼女の頬には大きな絆創膏が張られていた。
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作者名:神楽小夜・コハル | 作者ホームページ:
作成日時:2017年1月14日 12時