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だが、時すでに遅かった。
______ドォンッ!!
______五条の後ろに飛び上がった“それ”は、勢いよくこちらに突っ込んできてしまったのだ。
どデカい衝撃音と舞う砂煙。
伏黒「………っ、」
伏黒は目を瞑り、次の音を待った。
…だがなんの音沙汰もない。
めり込む音や折れる音、歩く音もいっさいしないのだ。
砂煙が舞う中、伏黒は目を開ける。
するとその瞬間______
伏黒「______!!」
だんだん晴れていく視界。
その中、しかも目の前に、何かが赤く光ったのが見えた。
?「………………………」
“目”……だ。
視界がだんだん晴れていく。
すべての砂煙が払われた先にあった光景は、なんとも声が出せない状態だった。
伏黒「…………、!」
目の前には虎杖______いや、特級呪物である“宿儺”の姿。
そしてその背中に乗っているのは五条。
五条はAを姫抱きで抱えていた。
五条「______そんでね、中の生クリームがまた絶品なのよ」
ひょいっ、と宿儺の上から軽い足取りで降りると、Aをその場に下ろした。
そのまま頭を撫でてくる五条をAは見上げる。
「…先生、あれ…………」
五条「ん?だーいじょうぶ。
ほら、僕“最強”だから」
そうAに言い聞かせていた五条へ、黒い爪の手が襲いかかるのが見えた。
______後ろに、宿儺がいる。
「せんせい、うし______っ、わっ!?」
「後ろにいる」。
そう言おうとしたAの体が突然、ふわっと浮き上がった。
Aをその場から抱き上げて離したのは、五条の紙袋を持ったままの伏黒だった。
伏黒「おい、大丈夫か!?」
伏黒は元の位置に戻ると、Aの肩を掴んで体を見回す。
Aはそんな伏黒に頷いた。
「大丈夫だよ。全然平気。
………それより、」
Aは伏黒から、向こうのほうに目を向けた。
「………………」
向こうでは、五条と宿儺が闘っている。
…いや、五条が“避けている”というのが正しいか。
「…………すご、い」
仕掛けてくる宿儺の攻撃を、余裕そうになんなくかわす五条。
宿儺の速さは異常。それなのに五条の速度はそれを上回っている。
五条はまたもや宿儺の攻撃を避け、その背中に己の背をつけると______口元に笑みを浮かべて言った。
五条「生徒の前______特にAの前なんでね。
カッコつけさせてもらうよ」
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亜麻 - 更新頑張ってください!応援してます! (2022年5月2日 16時) (レス) @page19 id: 3ecc151c1c (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 面白いです!っと・・・またプスメラウィッチがいる!作者さん。こいつの言うこと聞かなくてもいいですよ。どこにでもいます。呪術廻戦のコメント欄で毎回おんなじコメントしてます!私は応援してますね(・∀・) (2022年2月14日 20時) (レス) id: fef02b0b38 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - かふぇもかさん初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張ってください。応援しています。楽しみにしています。 (2022年1月31日 10時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
かふぇもか(プロフ) - かすみさん» わわわ!嬉しすぎて感激の嵐です…!ありがとうございます、作者なりに頑張ります!! (2022年1月21日 20時) (レス) id: 586d3de0ac (このIDを非表示/違反報告)
かすみ(プロフ) - 少しずつの更新でもとてもとても嬉しいです!!ゆっくり、主様のペースで良いので頑張ってください!! (2022年1月20日 23時) (レス) @page18 id: e53abe021c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かふぇもか | 作成日時:2022年1月11日 7時