#愛され呪術師 【呪術廻戦】

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五条「______驚いた。ほんとに制御できてるよ！」





悠仁のその姿を視界に入れた五条は、パッと周りに浮かんだ瓦礫を落とした。
恵と共に座り込んでいるAは口元を手で覆い、驚いた目で悠仁を見つめている。





そんな視線の先にいる悠仁は、顔をしかめて自分の頭を叩いた。





悠仁「でもなんかうるせーんだよな。
アイツの声がする」



五条「それで済んでるのが奇跡だよ」





五条が悠仁に近寄りながらそう言うと、人差し指と中指を悠仁のおでこに当てた。





すると。






悠仁「！………______」





______ﾄﾞｻｯ





突如悠仁の体がよろけ、前につんのめった。
そんな悠仁の体を腕で支えた五条に、伏黒が声をかける。





伏黒「……何したんですか？」





伏黒の問いかけに、五条は「気絶させたの」と悠仁に視線を向ける。
腕で支えている悠仁のその寝顔は、ただの男子高校生にしか見えない。




なんの変哲もないその顔を見下ろしながら、五条は言った。





五条「______これで目覚めたとき、宿儺に体を奪われていなかったら…彼には”器”の可能性がある」





そんなことを言い放ったあと。





五条「______さて、ここでクエスチョン。




彼をどうすべきかな？」





五条はAと伏黒へ向けて顔を向け、問いかけてきた。






伏黒「「……………」」





Aと伏黒は顔を俯かせ、一度言葉をつぐむ。
だがすぐに伏黒は顔を上げ、五条に言った。





伏黒「………仮に器だとしても、呪術規定に乗っ取れば虎杖悠仁は死刑対象です。






………でも」





伏黒は、キッ、と真剣な眼差しで言い放つ。





伏黒「______死なせたくありません」





そんな伏黒の顔を見て、五条は「私情？」とまたもや問いかける。
伏黒は言った。





伏黒「…私情です。なんとかしてください」





ぶっきらぼうに言ってのけた伏黒に「そっ」とそれだけ言うと、今度はAに顔を向ける。
五条は首を傾げた。





五条「Aは？」



「！」




五条「Aはどう思う？」





顔を上げたAへ、五条が同じ質問を繰り返す。





「……………………………」





Aは少しだけ目を伏せ、それでも口を開いた。





「…………私も、です。
もし虎杖くんが器なら死刑対象になることはきっと間違いありません。
それでも、虎杖くんは______」





ｽｩｯ､と息を吸って______五条に言う。





「______死なせたくありません」

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