File30 ページ38
尚哉「……嘘をついてもダメです。
認めてください」
と、力強く一言。
山口「……」
山口は目を泳がせている。
泳いだ目線が桂木に行きつくと、困ったような顔をした桂木が目に入る。
桂木「……山口さん、？」
眉を下げて、自分を見つめてくる桂木。
その目線に耐えられなくなったのか、もしくは嘘をついても無駄だと思ったのか。
山口ははぁ、とひとつため息をつくと、「わかったよ」と呟いた。
山口「…そうなんだ。
…うちもね、息子が夢を追って家を飛び出した時期があったんで、お父さんと話が合ってね」
山口は、向こうにいる将司を見ながら言う。
突然自分の事を話題に出され、将司は戸惑っているようだった。
山口「…だから、黒髪切の話をしてちょっと脅かしたんだよ」
山口の言葉に嘘はない。
観念した様子の山口を見て、「…やはりそうですか」と尚哉がつぶやく。
そして、言った。
尚哉「ではもう、偽の怪異を起こして奈々子さんを脅かすのをやめてくれますか？」
山口の顔を見て、はっきりと。
山口は必ずうなずいてくれるだろう。
…そう思っていた、のに。
山口「怪異なんか起こしてませんよ？」
山口は、戸惑ったような顔をしていた。
山口「うちが扱っている物件で怪異なんか起こしたら、困るのはうちだよ？」
戸惑った声でそう続ける。
山口の声は歪んでいないし、言っていることには筋が通っている。
高槻「……」
「嘘は言っていないみたいだけど、」
高槻とAが、山口の話を耳に入れつつ尚哉をじっと見ている。
尚哉は顔をしかめていないし、むしろ困惑した顔だ。
山口「…奈々子ちゃんは怖い思いばっかりして、こっちも困ってんだ。
なぁ、将司」
山口が同意を求めるように将司を見た。
将司「……ほんと、」
将司は小さくうなずき、そして言う。
将司「奈々子さんが来るようになって、
【コマッテマス】」
尚哉「…っ、！！」
その瞬間、将司の声が歪んだ。
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かふぇもか(プロフ) - さらさん» こんばんは！えええめっちゃ嬉しいです私も大好きですよ((やめろ ありがたいお言葉感謝です…( ；∀；) (2021年9月13日 20時) (
レス) id: 586d3de0ac (このIDを非表示/違反報告)
さら - こんばんは！！私ももかさん大好きですなので見捨てたりしません！！受験大変ですよね！！私も応援してます！！お体には気を付けて下さいね！！このお話ももかさんのペースで大丈夫ですよ！！いつも更新ありがとうございます！！ (2021年9月12日 23時) (レス) id: d237d559b7 (このIDを非表示/違反報告)
かふぇもか(プロフ) - みーさん» わぁぁ嬉しいです( ；∀；)唯一ここが1番の安らぎ場です…()頑張りますっ (2021年9月12日 21時) (レス) id: 586d3de0ac (このIDを非表示/違反報告)
かふぇもか(プロフ) - りりりさん» たしかに面白そうですね！！(*'д'*)ぜひ参考にさせていただきますね！できるだけ毎日更新はするつもりです…少しずつ…() (2021年9月12日 21時) (レス) id: 586d3de0ac (このIDを非表示/違反報告)
かふぇもか(プロフ) - めみこたさん» そうなんですよぉいやぁ勉強がめんどくさいのなんのって(( 語彙力？そんなもの私はどっかに捨てて来ました← (2021年9月12日 21時) (レス) id: 586d3de0ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かふぇもか | 作成日時：2021年9月3日 20時
