File 23 ページ30
山口「特にないよ」
尚哉「…………」
歪まない。
尚哉は耳と声に集中しながら話を聞いていた。
難波「んー…あ、
僕霊感強いんで、怖いとこは無しで！」
難波が頼み込むように手を合わせると、山口は笑う。
そして、
山口「そんな場所紹介しないって」
尚哉「……………」
まったく歪まない。
尚哉は少しだけ目線を伏せると、隣の難波に小さく言って立ち上がった。
尚哉「……悪い、ちょっと外出てくる」
難波「え？あ、おう」
少し戸惑っていたが、「任せておけ」と言わんばかりに難波は尚哉に親指を立てて見せた。
.
.
.
尚哉「…………」
なんとかして耳の調子を直そうと耳をトントン叩く尚哉。
耳を振ったり、頭を軽く叩いたり…
そうしていると、隣から声がかけられた。
？「______うちに何か御用ですか？」
白いタオル、青い上着。
将司が戻ってきていた。
尚哉「あ……あぁ、
今、友達の物件の相談にきてて」
将司「あ、そうですか、！」
将司は軍手を取り外しながら微笑む。
自転車のカゴに入れておいた掃除グッズの入れ物を取り出し、歩き出す。
すると。
______ｶﾞｼｬﾝｯ
将司「うわっ、！！」
尚哉「あっ、」
手元から滑り落ち、物が散乱してしまった。
どうやら、先ほど通りかかったギターを持っていた人を見ていて落としてしまったらしい。
急いで拾い集める将司。
尚哉もしゃがみこんで拾うのを手伝った。
将司「あっ……なんかすいません、」
尚哉「あ、いえ…、」
拾い集めたものを将司とともに籠に入れていく。
将司は言った。
将司「俺、ほんと不器用で…」
尚哉「……俺も、不器用っていうか、…できること限られてるんで。
……一緒です」
尚哉が笑いかけながら言うと、将司もかすかに笑う。
かと思えば、少しだけ沈黙してやがて口を開いた。
将司「……でも続けてると、
“自分の新しい可能性”が見えることありますよ」
尚哉「……………」
自分の指先を見つめて、将司は尚哉に言う。
その言葉を頭の中で反復させた尚哉を見てから、将司はカゴを持ち上げて店の中へ入っていった。
尚哉「………………」
______新しい、可能性…？
.
.
.
______佐々倉古書店。
高槻「……………」
首元に大きな湿布を貼り、シャツのボタンをひとつだけ開けて、高槻は本を読んでいた。
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かふぇもか(プロフ) - さらさん» こんばんは！えええめっちゃ嬉しいです私も大好きですよ((やめろ ありがたいお言葉感謝です…( ；∀；) (2021年9月13日 20時) (
レス) id: 586d3de0ac (このIDを非表示/違反報告)
さら - こんばんは！！私ももかさん大好きですなので見捨てたりしません！！受験大変ですよね！！私も応援してます！！お体には気を付けて下さいね！！このお話ももかさんのペースで大丈夫ですよ！！いつも更新ありがとうございます！！ (2021年9月12日 23時) (レス) id: d237d559b7 (このIDを非表示/違反報告)
かふぇもか(プロフ) - みーさん» わぁぁ嬉しいです( ；∀；)唯一ここが1番の安らぎ場です…()頑張りますっ (2021年9月12日 21時) (レス) id: 586d3de0ac (このIDを非表示/違反報告)
かふぇもか(プロフ) - りりりさん» たしかに面白そうですね！！(*'д'*)ぜひ参考にさせていただきますね！できるだけ毎日更新はするつもりです…少しずつ…() (2021年9月12日 21時) (レス) id: 586d3de0ac (このIDを非表示/違反報告)
かふぇもか(プロフ) - めみこたさん» そうなんですよぉいやぁ勉強がめんどくさいのなんのって(( 語彙力？そんなもの私はどっかに捨てて来ました← (2021年9月12日 21時) (レス) id: 586d3de0ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かふぇもか | 作成日時：2021年9月3日 20時
