life802 ページ3
***
俺はシュナに頼んで
栄養価の高い食事を用意してもらった。
食堂とか別の場所だとまたこの前みたいになると思って、とりあえず俺の部屋に呼んだけど。
「…」
めちゃくちゃ辛そうな顔で我慢してるA。
ご飯を前にしても食べようとしない。
リ「A少しは食べろ」
「…」
リ「！」
そう声をかけるとついに倒れ込んでしまった。
リ「おいおい…」
「大丈夫…です」
リ「どこがだよ…せめてこれだけでも」
トマトスープくらいなら飲めそうだと思い、
Aを膝の上に乗せた。
軽すぎるというかなんというか。
風で飛ばされそうだぞ。
リ「ほら、口開けて」
「…」
口を開けて欲しいのに、言われてることが聞き取りにくいのか一向に口を開けない。
なんとなく目も泳いで体も震えている。
そんなんで仕事なんて出来るわけないだろ。
仕方なく俺はスープを全部自分の胃袋に収めた。
リ「A」
「っ…？」
俺と対面で座るようにさせ膝に乗せ直した。
頭と腰を引き寄せて口移しで胃袋からスープを少しずつAの口に流し込んだ。
「んんっ…」
リ「…」
驚いたAが暴れようとしてたのを押さえ付けて、
ただ噛んで飲み込むようにだけ集中させた。
スープの温かさの影響か、
少しだけAの頬が赤くなって来た。
「んっ…う…」
リ「だめちゃんと飲んで」
「っん」
リ「良い子」
Aは苦しいのか俺の服をキュッと掴んでいる。
もちろん無くなるまで逃がさない。あと半分残ってる。
「っも…いい…」
リ「なんで？」
「ん…」
リ「これこそ業務命令だな」
「っ！」
リ「逃げんな」
「…っ…はい」
Aが俺に逆らわないのも知ってる。
だから俺は終わるまで続けた。
少しずつ顔色が良くなっていくの見て安心するし。
「っんん」
リ「…」
申し訳ないけど好きな人の
可愛い声聞いてたいという欲もあります。
独り占め最高。
***
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作者名：Sちゃん | 作成日時：2023年4月25日 22時
