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「ふぅー…」


場「来いっ!」


「…やぁッ!!」


場「おおっ!」


「…どう?」


場「めちゃくちゃパンチ効いてて良かったぜ!」


「良かった!」


場「やるじゃん。いきなり成長したな?」


「そのうち場地くんの身長も越しちゃうかもっ」


場「馬鹿言うな!」


「ふふっ」




今日の稽古は佐野くん不在。
武道くんと用事があるらしい。




場「よっしゃもう一本こい!」


「もっと強くいくよ〜」


場「あぁ!」




場地くんは私が強くなる度に何故か目を輝かせた。




「ふっ!!」


場「おっ!!?」


「…」


場「お、おい!際どすぎだろ!」


「ガードしてよっ」


場「なんつーかマイキーに似てきたな動き」


「!」


場「蹴り見えなかったぞ一瞬」


「…ほんと?」


場「うん」


「えへへっ」


場「あ?なんで喜んでんだ?」


「私佐野くんみたいになりたいから」


場「あんなん比べるもんじゃねーよバケモンだぞ」


「でも佐野くんみたいになれたら皆を守れるじゃん」


場「?」


「私絶対誰にも負けない」


場「はっ!俺に勝ってから言えよ!」


「ふふっ、今日こそ勝つ!!」




意外と場地くんと良いライバルなのかもしれない。




場「っらァ!」


「はいざんねーん!」


場「んな!腹立つ…!!」


「佐野くんは確か…こうやってた!!」


場「っ!」




私は佐野くんの真似をして
場地くんを蹴り飛ばそうとした。




「あれ?」


場「待て待て待て!」


「なに?」


場「その蹴り、俺にやる前にマットにやれよ」


「?…うん」




場地くんがマットを丸めて私の前に立たせた。
マットは後ろで場地くんが押えてくれてるから倒れない。




場「ほら、やってみろ」


「うん」




いつも以上に今日は集中できている。
体もあったまってるし息も上がってない。
いける。


私は助走し足先に全部の威力を乗せて横からマットに叩きつけた。




「っ…」


場「!!!」




マットは場地くんの手から離れ、
勢いよく吹っ飛び壁まで吹っ飛んだ。




「わぁっ!」


場「お前もバケモンかよ…」


「場地くん今の見た!?ね!凄かった!?」


場「バッか…ちけぇっ!凄かったよ!!」


「ふふっ」




佐野くんに一歩近づけた気がして嬉しかった。
もっと頑張るぞ。




場「(やべぇ…ドキッとしちまった…)」


















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作者名:Sちゃん | 作成日時:2023年3月6日 2時

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