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佐野くんに認められたのが嬉しくて、
私はかなーり調子に乗っていた。


もっと褒められたくて皆に内緒でキックボクシング始めてみたり、ジムにも通ってみた。




「んんんー!!」


竜「ん?」


「上がんないっ!」




ジムについては筋肉つけたくて行ってるんだけど、
ベンチプレスいつも上がんなくて泣きそう。




『あの子めっちゃ可愛い…』


『ベンチプレス上がんねぇのかな…頑張ってるとこ可愛すぎて応援してぇ』


『俺補助申し出よっかなぁ』


「ぐぬぬ…私ならできる私ならできる私ならできる!」




自己暗示するありさま。
そんなところに。




竜「よぉ社」


「ぬぁっ!!」


竜「こんなとこで会うなんてな」


「へっ…えーっと、リップの人…」


竜「リップの人じゃねぇ。灰谷竜胆だ忘れんな」


「あー!竜胆くん!お久しぶりです」


竜「ん、何してんのお前」


「鍛えてました」


竜「あ…そう。のわりにさっきから上がってねーけど」


「……これから上がる予定なんです」


竜「ホントに筋肉ねぇのな」


「あります!ほら力こぶ!」


竜「握り潰していい?」


「ダメです!」


竜「ふっ」


「竜胆くんはどうしてここに?」


竜「俺筋トレ好きだから」


「なるほど…じゃあ一緒にやりますか?」


竜「いーよ」




誰も来なさそうなジム選んだつもりが、
まさかの竜胆くんと会うことになるとは。




竜「ベンチプレスはここ持つんだよ」


「え?ここですか?」


竜「そう、ほら俺補助してやるから上げてみろ」


「ありがとうございます!」




でも色々と教えてくれて助かる。
良い友達ができた。




『くっそ…』


『俺もやりたかったなぁ』


『なんなんだよアイツ』


竜「(いかにも雑魚そうな奴ら。社狙ってんのバレバレ)」


「んー!!」


竜「ほら良い感じ」


「わ!上がってる!」


竜「少しづつ離すからな俺」


「え!ちょっと待ってくださいまだ慣れてないのでもう少し!」


竜「分かった分かった」


「んっ!」


竜「(てかホント可愛いなこいつ…)」


「腕、プルプルします」


竜「離していい?」


「ダメですっ!!」


竜「ふっ(やべ、クソ可愛い)」



















***

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作者名:Sちゃん | 作成日時:2023年3月6日 2時

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