note 621 ページ22
***
そこら辺とか言ってて、
気付いたら少し遠くに来ていた。
まだまだ体力も残ってるし、
ほんと成長したな自分。
でも1回休憩しようかな。
「ふぅ」
休憩がてら自販機で飲み物買うけど、
何がいいかなーやっぱり甘いのがいいな。
「えいっ」
選ばれたのはいちごミルクさんでした。
絶対トレーニング中とかに飲むものじゃないけど、
美味しいからよし。
「ん……ぷはぁ…おいしー！！」
甘さで脳が刺激される。
今セロトニン出てる私。
ベンチに座ってルンルンしてると、
私以外にも自販機利用しに来た人いた。
竜「…ん？」
「…」
変わった髪の色しててなんか不思議だ。
てか目合っちゃったし気まず。
竜「…なんか用？」
「…いえ別に」
バカ気まずい。
私は急いでいちごミルクを飲み干した。
「よしっ」
ゴミ箱に飲み終えたゴミを捨てて、
その場から逃げるように立ち去った。
竜「…！」
いやーほんと気まずかった。
人を観察する時はもっと気をつけよう。
竜「おい！」
「っ！？」
あれ、なんで私声かけられた？
なんかした？
何となく嫌な予感がして私はそのまま逃げた。
竜「は！？」
「はっ」
竜「おいっ！！」
「！？」
え！ずっと着いてくるなんで！？
竜「待てよ！」
「な、なんで着いてくるんですか！」
竜「お前コレ！落とした！」
「へっ？」
落とした？
私はポケットに手を入れて所持品を確認した。
確かに入れてたはずのリップがなかった。
すぐに立ち止まりさっきの人の所へ戻った。
竜「話聞いてから逃げろよな」
「すみません、不審者かと思って」
竜「すげぇ素直だなお前」
「はい」
その人は拾ったリップをすぐに渡してくれた。
「ありがとうございます！」
竜「次は落とすなよ」
「はい、気をつけます」
竜「ん」
「あの、お礼何がいいですか？」
竜「は？」
「拾ってもらったので」
竜「いやいらねぇよ」
「あ、そうですか」
竜「…強いて言うなら名前教えろ」
「あっ、社Aと言います」
竜「ん？社…？」
「はい」
竜「社ってあの社か？」
「たぶん喧嘩の件で言ってるならその社で間違いないですね」
竜「あーまじか、社って女だったんだな」
「はい」
竜「(てかめちゃくちゃ可愛いじゃんコイツ)」
***
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作者名：Sちゃん | 作成日時：2023年3月6日 2時
