life757 ページ8
***
ガゼル王との面会の日程はすぐに決まった。
何やら紹介したい人がいるとか。
それは良いとして問題はこっち。
ア「お会いできて光栄ですリムル様」
リ「こちらこそ、わざわざ足を運んでくれて感謝するよアーロンさん」
別件の話。
報告で聞いていた新しい国の取り纏め役がテンペストと国交を結びたいと申し出てきたのだ。
本来ならこのくらいの件はイース達に任せたいところだが、このアーロンさんという取り纏め役がなかなかの切れ者のため俺が直接交渉することになった。
リ「因みにそちらからは何を提供してくれる予定だ?」
ア「我が国では薬品の製造に長けておりまして、各国から集めた珍しい薬草等もご提供できます。女性に人気のリラックス効果の高い商品も取り揃えていますので、まぁざっくり言えば嗜好品の提供ですね」
リ「なるほど、確かにテンペストにはそう言ったものは少ないからな」
ア「我が国も調合技術はテンペストに劣りますが、腕の良い調合師や薬剤師がおりますので何かとお役に立てるかと思いますよ」
リ「うん、うちの研究者もアーロンさんの国の技術を褒めていたからな。その点は信用してるよ」
ア「ありがとうございます」
リ「うちとして提供出来るものの中でそっちからの希望は?」
ア「そうですね、出来れば建築関係の技術面で参考にしたいです。あとは食文化等も学ばせていただければありがたいです」
リ「分かった。何人かそっちに指導者を派遣するよ。あとはこっちで販売した商品の7割も渡すって事でいいか?」
ア「良いんですか!ありがとうございます」
リ「あぁ、他国との国交は大切だからな」
ア「そう言っていただけると助かります」
リ「それにレイもアーロンさんの国出身だから色々とやりやすいかなって」
ア「!…お気遣い感謝致します」
リ「あぁ。それじゃあとは商人と交渉して誓約書送るから確認してくれ」
ア「ありがとうございます。よろしくお願いします」
リ「こちらこそ」
この日、テンペストとアーロンさんの国・レヴールの国交が結ばれることとなった。
ア「…フフッ」
リ「…」
だが俺はまだ知らなかった。
アーロンさんがテンペストと国交を結びたかった
真の目的を。
***
325人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なる(プロフ) - 早く続きが気になります! (2023年2月21日 11時) (レス) @page30 id: 7de6b03a01 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Sちゃん | 作成日時:2023年1月3日 6時