life786 ページ37
***
なんでAは嘘をつくんだろう。
リ「それだけか?」
「はい」
リ「それなら気にするな。お前も頑張ってるの俺は知ってるし、前と変わらない手際でやってくれてるのも知ってるよ」
「…はい」
俺が嘘つかれたことのフォローしても、
お前の気なんか晴れないだろ。
本当に隠してる事はなんだ?
リ「そんなにレイが気になるならシフト制にでもする?」
「シフト制…ですか」
リ「うん。一日交代とか、午前午後で分けるとか」
「…」
リ「どっちにしろ俺はAを手放す気は無いからな」
「!!」
リ「俺への返済も残ってるしな〜」
「そう、ですね」
リ「だからAメインで働いてもらう」
「はい、承知しました」
リ「…」
追い詰めたいわけでもなんでもないのに。
つい俺も意地になりそうになる。
でもAはどこか諦めた顔をしていて、
いつも楽しくなさそう。
『お待たせ致しました』
リ「ん」
『ご注文いただいたお料理でございます』
リ「ありがとう」
『いえいえ!ごゆっくりなさってくださいね』
「…」
『(てかなんでこの人リムル様と一緒に来てるんだろう…)』
リ「ほらA」
「ありがとうございます」
『では失礼致します』
リ「あぁ」
店員の視線がAに移った瞬間の顔よ。
さすがにAも気付いて知らないフリしてた。
リ「やっぱり少ないな」
「…これでいいんです」
リ「そっか」
「いただきます」
リ「うん」
Aは礼儀正しく手を合わせてゆっくりと料理を口にしていた。ほんと綺麗な食べ方と言うか、もったいない。
リ「それで、どうする?」
「…レイに任せます」
リ「え?」
「レイがそうしたいならそうします」
リ「いや、Aの意見聞いてんだけど…」
「レイの意見が私の意見です」
リ「…」
なぜレイにこだわる?
レイに何かされたのか?
リ「…」
「…」
その後、食べ終わるまでAは俺と一切目を合わせなかった。
***
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なる(プロフ) - 早く続きが気になります! (2023年2月21日 11時) (レス) @page30 id: 7de6b03a01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Sちゃん | 作成日時:2023年1月3日 6時