life777* ページ28
***
「っあ!」
リ「…」
私がここで逃げるということは、
アリスの死を意味する。
私はもうあの子に嫌な思いをさせたくない。
だからこれも全部、耐えるんだ。
どんな手を使ってもあの子を守るんだ。
リ「はい次」
「ま、だっ…」
リ「あぁ、これは罰だから」
「んッ!」
大好きだった人に抱かれるのは、
こんなに悲しいものだったかな。
もうそんなの忘れちゃったけど。
「も、無理…っ」
リ「だめ」
「あっ!」
それにしてもこの罰は私に効くなぁ。
色んなことを思い出してしまう。
彼のために頑張ったことも、
彼を想って泣いたことも、
彼のために生きようも思ったことも。
全部全部無駄だったんだよなぁ。
それなのに彼の体に抱かれている私は一体なんだろう。
あぁ、会いたいな。
戻りたいな。
まだ好きでいて欲しかったな。
私だけを愛して欲しかったな。
「いっ!」
リ「…」
リムル様の不意打ちに耐えられず
私の体はついに限界を迎えた。
薄れゆく意識の中で、
彼が私を抱き留めてくれているのが分かった。
リ「…」
「…」
最後に言おう。
言いたかったこと。
私の気持ちだったから。
「…だ、い…すき…」
リ「えっ?」
「…大、すき…りむる、さま」
リ「っ!」
「…」
そのまま私は深い闇へと堕ちて行った。
リ「…A…」
「…」
リ「っ…俺もだ、俺も大好きだよ」
「…」
リ「ごめん…ごめんなこんなことして」
***
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なる(プロフ) - 早く続きが気になります! (2023年2月21日 11時) (レス) @page30 id: 7de6b03a01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Sちゃん | 作成日時:2023年1月3日 6時