life763* ページ14
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『ここに来てからのリムル様はあんたのこと忘れてるみたいに今の私たちとあんな感じだよ』
「…」
頭が疑問でいっぱいだった。
「…リムル様と直接話したい」
『それは無理』
「どうして!?リムル様は私のっ」
『リムル様は私たちのだよA』
「っ!」
『自分でも分かってたでしょ。あんたは私たちの代わりだっただけ。本来リムル様は私たちを求めてあんたを拾ったの』
「…」
『あんたの役目はもう終わり、今までご苦労さま』
「嫌だ、返して!リムル様は私だけって言った!!」
『リムル様はあんたのものじゃないし、現世のリムル様のことでも好きになったら?』
「!!」
『もっとも…あんたに合わせる顔があるのか知らないけど』
「っ…」
『今のリムル様がそれを見てもガッカリするだけだと思うし、私たちが手に入った以上ほんとにあんたは用済みなのよ』
「…」
『あんたの愛したリムル様は私たちのリムル様だから、勝手に横入りして奪おうとしたあんたが悪い。本当にリムル様のことが好きなら幸せを願うのが当然じゃない?』
「幸せ…」
『もっとよく考えることね。それじゃ』
「!待ってクレア!!ねぇっ!!!」
用が済んだ瞬間クレアは
美しい羽を広げどこかえ消えてしまった。
「…」
私は捨てられてしまったのだろうか。
「リムル様…」
頭が真っ白になる。
心臓も潰れそうなくらい痛くて辛い。
「どうしてっ…」
涙が止まらない。
「どうして裏切ったの…」
私が何をしたって言うの。
「自分からっ…自分から、来た…くせに…そんなのっ、あんまりだよ…」
約束したはずなのに。
「私の、人生…返してよっ…めちゃくちゃにしておいて…自分だけ、そんな…!」
でも、
「私のこと、愛して…っ」
何となく分かってた自分もいたんだ。
「っ…」
だってリムル様はなんやかんや言って一途だから。
「…」
リムル様は私のおままごとに付き合っていただけ。
とっても優しい人だから。
「ハァ…」
私は私だ。
前世の私とは全く違う。
だから選ばれなかった。
それだけのこと。
そう、それだけのことだから。
「…愛してる…」
結局は片想いだったんだよね。
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なる(プロフ) - 早く続きが気になります! (2023年2月21日 11時) (レス) @page30 id: 7de6b03a01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Sちゃん | 作成日時:2023年1月3日 6時