格が違うんですよ格が！14【転スラ】

life695* ページ46

***






体が重い。


上手く動かない。




「…ッ」




少しずつ意識が戻って来る。


酷い頭痛。


吐き気もする。




「…はぁ…」




ようやく目を覚ませたのはまだ暗い中だった。




「…い、た…」


リ「よお」


「！」




その声にはすぐ気付いた。




「り、むる…様…」


リ「随分楽しんでたみたいだな」


「え…」




体を起こし自分の体の異変に気付く。


あちこち痛いし変な匂いもする。


体はベトベトで服もぐちゃぐちゃ。




「っ！！」


リ「…」




そうか私、私…




「いや…いやっ…いやぁッ！！！」




さっきまでの記憶が呼び起こされる。
気持ち悪くてただ叫ぶしか無かった。




「なんで、なんで！！」


リ「…はぁ」


「なんでっ…」


リ「…おい」


「っ…」


リ「アリスはもう見つかってる」


「！！」


リ「早くその格好どうにかして迎えに来てやれ」


「あ、りす…」


リ「お前…なんのために母親してんだ」


「っ！」


リ「そんなんじゃ大切なもん失うのも時間の問題だな」


「えっ…」


リ「何が守れるんだよお前に」


「…」


リ「なぁ、答えろよ」


「私…」




答えようとした時だった。




『リムル様〜！』


『どちらですかー！！』


『早く遊びましょうよ〜ふふっ』


リ「ん、時間切れ」


「！」


リ「じゃあな」


「ま、待って…りむっ…」


リ「甘えんな」


「！！！」


リ「嫌いな相手にすがるなよ。プライドないのか？」


「っ…」


リ「心底見損なったよ」


「え…っ」


リ「もう俺の目の前に現れるな」


「！」


リ「じゃあな」


「…」




あれ…。




『あーリムル様だ〜！』


『探しましたよ〜行きましょう！』


『今日もたくさん飲みますよ〜！』


リ「ハイハイ分かったよ笑」




なに、これ。




「…」




リムル様…。




リ「…」


「…」




私。




「リムル様ぁ…」




まだ、




「捨てないでっ…！」














***

life696*→←life694*

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す