格が違うんですよ格が！14【転スラ】

life654* ページ5

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それから少しして私はリムル様から
全ての事情を聞いた。


あの日、ウェネト様が私に関する全ての記憶を消そうとした時、リムル様は何故か記憶が消されず体から離脱した状態になったと言う。


だけどこの体になるまで3年間ずっと
自然の魔素を蓄え続ける必要があった。


完全体は今のリムル様だから複製に近い存在で、
本体に比べると脆く持続が効かないらしい。




リ『それでも、どうしてもお前に会いたくて俺頑張ったんだ』


「っ…」


リ『でも3年溜めた魔素もこの体維持するのがやっとでさ。自然の魔素も最近じゃ少なくなってきてるから俺がこの体でい続けられるのもあと少しなんだ』


「そんなっ…」


リ『だから最後にお前に会いたかったんだ』


「…」


リ『そんなに落ち込むなって！お前には今の俺がいるだろ？』


「そう…ですが…」


リ『敬語』


「！…そうだけど、今のリムル様は…その…」


リ『ん？』


「…今のリムル様には、何も話してない…」


リ『えっ？』


「…」


リ『なんでだよ！』


「…今のリムル様はリムル様じゃないから…だから…自由にさせてあげたいの…」


リ『…俺の事嫌いになった？』


「違う！！ずっと、ずっと大好き！リムル様は、リムル様だけは…」


リ『わ、分かったごめん落ち着いてっ』


「…」


リ『ん、なんか事情でもあるのか？』


「…」


リ『俺にも言えない？』


「っ…」




リムル様は涙を堪える私の頭をそっと撫でてくれた。




「…私、…もうリムル様のこと、困らせたくないの」


リ『！』


「私のせいであんな事に、だから…怖いの…またリムル様が居なくなるのが…怖くて…」


リ『A…』


「もう嫌なの…あんな思いしたくない」


リ『…そっか、そうだったのか』


「っ」


リ『ごめんな。今まで、1人で悩ませて』


「！」


リ『アリスの事も、ずっと1人で育ててくれて』


「…」


リ『大変だったろ』


「…ちょっと、だけ」


リ『ごめん』


「んーん…アリスは、良い子だから…」


リ『Aに似たんだなっ』


「リムル様だよ…」


リ『ふふっ。何にせよアリスは俺たちの宝物だ』


「！…うん、そう、そうだよ」


リ『ありがとうA』


「…うんっ」




リムル様からのこの一言で、
全てが報われた気がした。

















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