格が違うんですよ格が！14【転スラ】

life686 ページ37

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『大っ嫌い…！！』




リ「…」




その後俺は逃げるAを
引き止めることが出来なかった。


いや、そんな資格なんてないと思ってしまった。




リ「はぁ…」




ソファーに寝そべりチラッと書斎の机を見た。




リ「…」




綺麗に置かれた書類。


部屋もAが来てからずっと綺麗だ。




リ「A…」




俺は、俺はどうしたいんだろう。


でも確かなこと。


俺はAに好かれていたい。
そう思う。


でもやっぱりAの目に映るのはきっと、
過去の俺だ。


だからあんな事されて許せなかったんだろう。


気持ちは分からなくない。
でも俺は、俺を見てほしい。


Aのこと全然知らなかった俺でも、
ちゃんとAのこと好きだって思う。




リ「すれ違いか」




どうしようもない感情。
Aも感じてるんだろうな。




リ「…」




良いな。


俺もAと結婚したかったな。


ちゃんと出会って、ちゃんと好きになって、
ちゃんとデートしてちゃんと交際する。


その過程を全て過去の俺が持っていった。


今の俺は空っぽ同然だ。


記憶が戻って来たとしても、
あやふやな部分も多いし他人の記憶にすら思える。


俺は俺でAと向き合いたい。
でもAが会いたくてたまらないのは俺じゃない。




リ「…」


デ「リムル様、帰還いたしました」


リ「ん、ありがとなディアブロ」


デ「いえ…Aさんが何やらお怒りでしたがどうかされたんですか？」


リ「ちょっとな。ほっといていいよ」


デ「かしこまりました…では」


リ「あぁ」




俺がそう言うとディアブロは一礼し姿を消した。
俺も起き上がり服を着直した。




リ「…」




Aにかけていた上着は少しAの匂いがして、
俺の心を揺さぶった。




リ「…」















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