格が違うんですよ格が。11【転スラ】

life508 ページ9

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リ「…ん」




なんだここ。
俺、どうなったんだ？




『この子を産めば良いのね』


『そうだ。それがそなたの使命だ』


『分かったわ…その代わり、彼のこと助けてね』


『無論』




誰の会話だ？




『ようやく生まれたか』


『…そうね』


『よくやったエミリア』




エミリア、
確かAの…。




『時が来るまでそなたが守るのだ』


『えぇ…分かったわ。それで彼は？』


『ふん。無事完治し他国の姫と結ばれたようだ』


『えっ…』


『そなたが殺そうとしたと、濡れ衣を残したままな』


『…』


『もう良いでは無いか。あのような者にそのような情を残すな』


『(私がした事は…無駄だったようね)』


『では我は一度下界へ降りる。そなたはそなたの役割を全うせよ』


『…えぇ』




だとするともう1人はウェネトか。




『リオン…あなたを愛した時間は私の宝物よ。でも…私はあなたのために頑張ってきたのに……はぁ。今更何を言ってるのかしら私ったら』


『大きくなりなさい…あなたは私みたいにはならないでね…』


『まさかこんな形で夢が叶うとは思わなかったけれど…これも私の運命なのかしら』


『…もっと愛されていたかったわ。こんな私でも、認められたって思ってたのにね…』


『お父様にも謝らなきゃ。一人娘なのに…突然居なくなってごめんなさい』


『お父様もリオンも、愛してるわ…』




ウェネトの嫁には好きな人がいたのか。




『帰ったぞ』


『…おかえりなさい』


『あぁ。今日はどうだった？』


『特に何も』


『そうか。…なら、そろそろ食事にしよう』


『結構よ。先に済ませたわ』


『！』


『邪魔しないからあなた1人でどうぞ』


『エミリア…』


『あまり私に関わらなくて良いのよ。私はただの生贄なんだから…あなたこそ情を持つと大変でしょう？』


『…』


『それじゃ…おやすみなさい』


『…あぁ』




！…ウェネトの生贄だったのか。
それにしてもこの2人に愛とかそう言うのは無いんだな。
人間と神だからなのか？




『エミリア…なぜだ…』


『そなたは我の生贄…いや、妻であると言うのに…』


『我に情は無いのだな。…それもそうか』




あ、ウェネトは片思いしてたんだ。














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