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***
『いっ…た…何すんのよ！！！！』
「…」
うるさい。
うるさいうるさい。
佐野くんに触るな。
ただその思いだけが私の中にあった。
『っ！！』
「1…」
『あぁぁあッ！！！』
「ごめんなさいは？」
『やめて！！痛い！！！』
「2…」
抑えが効かないのがよく分かる。
女を殴っても叩いても蹴っても、
罪悪感すら感じない。
むしろ心地がいい。
『あっ、あんたなんかより私の方が、』
「なに？胸の話？そんな曝け出しても私の方があるぞ」
『っ！』
私は女に自分の胸を掴ませ笑った。
女はビビり散らかして鼻水を垂らし始めた。
「なぁ…なんで手出した」
『やめてっ！』
「…自業自得もっと泣けよ。どうせ周りも痛ぶってきたんだろ、その可愛くない顔に書いてある」
『ふざけんなッ！！』
「うるさい」
私は女をとっ捕まえて地面に押さえ付けた。
女は逃げようと必死になるが私が寝技をかけているためただ藻掻くばかりだった。
その姿が滑稽で私は思わず笑ってしまった。
そして早く落ちろ。そう思い力を込めた。
怒りのままに暴力を奮ったことは
憐の時以来だった。
でもあの頃とは違って抑えが効かない。
何も考えずただ殺意だけが顕になる。
今まで抑えてきた何かが弾けている。
快感。痛快。愉悦。
どの言葉も今の私には相応しい。
トリガーになってくれたこの女には
むしろ感謝していた。
『あ…ぁ…』
「次同じ事したら殺すから」
『(やばい…この子、何なの…なんでマイキーと一緒にっ…！！まさか…そんな嘘よ、だって居るはずない…！)』
「あははっ！！」
『(っ…元東卍の…社…)』
「…ねぇ」
『ッハ！』
「私のこと知ってるでしょ」
『っ…！』
「言いふらしたらあんたの情報屋人生も潰すからそのつもりでよろしく」
『う……』
「…」
最後に絞めていた首の力を緩めて
後頭部を殴って意識を飛ばした。
女はピクリとも動かなくなった。
ちゃんと落ちてくれたようだ。
「…はぁ」
私は空を見上げた。
こんな大事な日まで邪魔される人生。
佐野くんを狙う人たちも皆嫌いだ。
ねぇお姉ちゃんもそう思うよね？
マ「…」
春「…」
九「社、様子変だな」
マ「2人は近づくなよ」
春「うす」
九「あぁ」
「…」
終わったら急に楽しくなくなった。
***
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作者名：Sちゃん | 作成日時：2021年9月23日 23時
