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***






「佐野くん!!」


春「くそ雑魚逃げんなぁ!」


九「ばっか!そっち行くなッ!!」




私は嫌な予感がして2人の腕を振り払い
佐野くんの元へと戻った。




「佐野くんっ…」


『ふふっ』


マ「…」


「えっ…」


『…あらっ、戻って来たの?』


マ「!」




私が佐野くんの所へ戻ると、
女が佐野くんに抱き着いている姿が目に入った。


佐野くんは俯いたまま何もしなかった。




「っ…」


『ごめんねぇ?でもマイキーは私のだからー』


マ「違ぇ」


『んふふ…それ以上言ったらあの子殺すよ?』


マ「…」


『ほらねー?それに私はあなたより魅力もあるから〜』


「…」


春「おい!!」


九「やべ…」


マ「三途ココ、後で覚えとけよ」




佐野くんは三途くんたちを睨んだ。


女は佐野くんに擦り寄って
私へ自分のものアピールをしてきた。




『ねぇねぇ今日こそ私のこと抱いてくれる?』


マ「きめぇ」


『もー』


「…」




そのつまらないやり取りを見て、
茶番もいいとこだと感じた。




マ「Aごめん」


「…良いよ大丈夫」


『大丈夫?あはっ!強がっちゃって可愛い』


「…」




煽りを辞めない女。


三途くんとココくんは苦い顔をして
私と佐野くんを見ていた。




「ねぇ」


『なぁに?』


「佐野くんから離れて?」


『やぁだ』


「もう1回言うね。佐野くんから離れて」


『絶対やだ〜』


マ「う…」




キスされそうになる佐野くん。
必死に回避していた。


やっぱり佐野くんは優しいから
例え嫌でも女に手は出さない。


でもね佐野くん。
あなたがそうだからって、
私がそうだとは限らないでしょ。




「…」


春「は?」


九「社なにして…」


マ「っおい!!」


『?』




私は履いていたスカートとパーカーを脱いだ。
中に着ているタートルネックのヒートテックとスカートの下に何かあった時のために履いていたショーパンのみとなった。


歩きながら髪を1つにまとめ、
深く深呼吸をした。


寒さなど感じない。


ただ怒りと喪失感が襲った。
その感情に飲み込まれ、気付いたら…




『きゃあっ!!』


マ「っ!?」


「…死ねよお前」




女を殴り飛ばしていた。









***

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作者名:Sちゃん | 作成日時:2021年9月23日 23時

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