許せない ページ7
プルルップルルッ『…ん……？』
あれ、おばさん…？？
『もしもし？』
《A？……少し、力を貸して欲しいの。すぐに出てこれるかしら》
『！…うん、分かった！！』
初めて頼られた
…でも一体どうして？
こんな朝早くに呼び出しなんて
ギィッ 耳「A……？？どこ行くの？」
『あ、ごめん！物音うるさかった？おばさんから来て欲しいって言われて』
耳「……………危ないことじゃ、ないよね？」
『…分かんない。でも、大丈夫！ちゃんと帰ってくるから』
耳「………約束だよ」
『もちろん！』
「ごめんね、急に」
『ううん…出張お疲れ様！どこに行くの？』
「死穢八斎會。分かるかしら？」
『！指定ヴィラン団体？』
「そう。私、出張でその本拠地を探し出しに行っていたの。……今回…若頭である治崎が「エリ」という娘を実験体にしていると明らかになった」
『！！！？！』
「今から向かうのは本拠地。様々なヒーロー事務所がチームアップの依頼を受けて集まっているわ。…中にはあなたのクラスメイトもインターンで関わってる」
『！』
だから、みんなは…
「…ごめんなさいね。インターン生でもないのに…あなたには組員の対処をして欲しいの。あなたの「個性」なら大丈夫だろうと、サー・ナイトアイから指名があった。…………嫌だったら今」
『ううん』
「！」
『許せない。娘にそんなことをしている奴がいるなんて』
(…あなたは、そうよね。そう言うと思ってた)
『それに…足止め要因なら私、出来るよ！任せて！！』
「…だけど、私は傍にはいられない」
『おばさん。おじさんのこと…治せるの』
「…………え？」
『ずっと、貯めてた。欲を…「色欲」を。…これ終わらせて、一緒に帰って……おじさんにおかえりって、言おう！』ニコッ
「っ…………えぇ…えぇ……！！！！！」
…緑谷くんたちはずっと、その女の子のことを思ってたんだ
……私も、すぐに行くからね
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作者名：真宙 | 作成日時：2021年5月12日 21時
