6話 いい先生 ページ7
奈々side
Aちゃんの幼稚園の卒園式、大きくなったAちゃんは今でも静かでとっても落ち着いた子に育った
赤いカーペッドの上を歩くAちゃんの姿に涙がポロポロと流れていく。あんなに小さな子だったあの子が、今やもうこんなにも大きくなったなんて
隣に座っていた家光さんも感動していた
｢卒園おめでとうございます｣
Aちゃんのクラスの先生が声を掛けてくれた。腕には大きな花束が抱えられていて、目には涙が溜まっていた
｢この度は娘がお世話になりました｣
｢いえ。Aちゃんはとても大人しくていい子でしたよ、私が見てきた園児達の中で一番優しい子でした｣
｢！｣
この人は、Aちゃんが幼稚園に入った頃からお世話になっている人。よくAちゃんの事を報告してくれて、とても親切な先生
人と関わろうとしないAちゃんをよく見ていてくれた人なの
｢お母さん。園児はまだ成長期なんです。心が不安定なのは今がその時期の真っ最中だから。これからどんどん変わっていくと思います、心が落ち着けばきっとAちゃんは分かってくれますよ｣
｢...ありがとうございますっ｣
それを聞いて、自然とまた涙が流れた。隣にいる家光さんが優しく抱きしめてくれて、｢よかった、よかった｣と何度も呟いた
｢それじゃぁ、私は戻りますね。今までありがとうございました。お元気で｣
｢はい、こちらこそありがとうございました｣
背を向ける先生は幼稚園の建物に戻っていき、私達も門の前へと移動した。
｢よかったな、奈々。Aもあんないい先生に会えて幸せだな〜っ！ ｣
｢ええ本当に。先生はよくAちゃんの事を見てくださっていたわ｣
優しい子、それは当たり前。
あの子は本当は優しい子なの。ただ、それを表に表現出来なくて冷たく接してしまうの。
何度も先生に相談してよかった
園児達が校門に出てくるまで少しだけ待っていると、次々に卒園した園児達が帰ってきた
Aちゃんの姿はない。あの子のクラスの子達はもう出てきているのに
｢Aちゃん遅いわね...｣
｢先生に挨拶してるんじゃないのか？｣
｢ああ！なるほど｣
家光さんの言うとおり、少し待てばAちゃんが走って戻ってきた。
先生にも挨拶したらしく、家光さんがAちゃんを抱きとめて優しく頭を撫でた
でも、直ぐに離れてしまったけれど
家光さんは何処か嬉しそうで、悲しそうだった
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蓮@(プロフ) - 闇の道化師さん» ありがとうございます！喜んでもらえたのなら作者も嬉しいです。更新頑張りますね (2017年3月8日 18時) (
レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
闇の道化師 - こういう作品大好きなので頑張って欲しいです！これからも頑張ってください♪ (2017年3月7日 23時) (レス) id: a4c5ed2f5a (このIDを非表示/違反報告)
蓮@(プロフ) - (名前)さん» ありがとうございます！楽しんでいただけるよう作者も頑張ります。 (2017年3月5日 22時) (レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - お返事ありがとうございます。私もハッピーエンド好きなので嬉しいです。更新頑張って下さいね。 (2017年3月5日 21時) (レス) id: f2e5b2371a (このIDを非表示/違反報告)
蓮@(プロフ) - (名前)さん» 落ちは決まっています！作者はハッピーエンドが好きなのでそうしようかなと思っています！一応話はシリアスメインですけどね (2017年3月5日 20時) (レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
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