33話 失態は繰り返すもの ページ34
取り敢えず、私が出した条件は今度に延長された。
彼に関わりたくないために乗った決闘がまさか引き分けという結果を招いてしまったのは許せん
ストレス発散どころか更に溜まった気分だ
それに少し素を見せてしまったのも、ミスだ
｢そう言えばさっきの技、どこで教えてもらったの？｣
｢…さあね｣
｢教えてくれる気ゼロか。まあいいけど｣
いいのなら話しかけないでほしい。今更ながら戦いに夢中になっていて我を忘れていた
素を見せるなと自分で言い聞かせていたのに、わざわざ自分から見せるとか失態を犯しすぎた
どうする？どうこの現状を回避する？
さっきの条件も許可してしまったし、そもそもこんな決闘に乗ったのすら許せない
逃れられないと分かっているが、希望はとっくに無かった。
既に空が暗くなりつつある中で、一通りの少ない道に何時間いたんだろう。
今日は本当に疲れた
｢私、もう帰るから｣
｢まって｣
ランドセルを拾って背負うと、彼もまた学ランを羽織って私に手を差し出した
｢僕は雲雀恭弥。君の名前、教えてもらえるかい？｣
｢…沢田。私の名前は、沢田A｣
私はそう言って、彼の手を握る。私の名前が聞けて嬉しいのか、初めて彼の笑顔を見た
｢A、これからも僕を楽しませてね。｣
｢…私は会いたくないけどね｣
しかし彼の情報綱ならば否定しようが隠そうがきっと家を見つけ出されるだろう。
本当に厄介な相手に捕まったものだ
その後、彼と別れてやっとの事で家に着いた。しかし家に着くなり両親二人が心配した顔つきで抱きついてきたのはまた別の話。
｢Aちゃん、何かいい事あった？｣
｢…？｣
夕ご飯を食べたあと、洗い物を手伝っていた私は隣から母親の問に首をかしげた
｢なんだかAちゃん、とても嬉しそうだったから｣
嬉しい？微笑む彼女を見て、疑問が浮かぶ。別に楽しい訳じゃない。反対に面倒になったんだ
…多分、そんなんじゃない筈
そんな疑問を抱えながら、布団に入ってきた犬と一緒にその日は眠った
次の日に、朝のHRから彼からのお呼び出しが来るなんてこと、誰が想像できるだろうか
(彼女に助けられた兄妹と、)
(彼女に興味を湧いた少年は、)
(これから彼女の運命を、大きく変えていくなんてこと)
(誰も想像出来ないよね)
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蓮@(プロフ) - 闇の道化師さん» ありがとうございます！喜んでもらえたのなら作者も嬉しいです。更新頑張りますね (2017年3月8日 18時) (
レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
闇の道化師 - こういう作品大好きなので頑張って欲しいです！これからも頑張ってください♪ (2017年3月7日 23時) (レス) id: a4c5ed2f5a (このIDを非表示/違反報告)
蓮@(プロフ) - (名前)さん» ありがとうございます！楽しんでいただけるよう作者も頑張ります。 (2017年3月5日 22時) (レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - お返事ありがとうございます。私もハッピーエンド好きなので嬉しいです。更新頑張って下さいね。 (2017年3月5日 21時) (レス) id: f2e5b2371a (このIDを非表示/違反報告)
蓮@(プロフ) - (名前)さん» 落ちは決まっています！作者はハッピーエンドが好きなのでそうしようかなと思っています！一応話はシリアスメインですけどね (2017年3月5日 20時) (レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
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