31話 経験の差 ページ32
お互いどれ程の力を持っているか分からない状態で、少年が先に動き出した。
流石と言うべきか、原作では彼の力は群を抜いていた。そこら辺の不良よりも、よっぽど彼の動きは速いだろう
その年でその速さなら、将来はどんなものか私には想定出来ない
彼は生まれながらの” 天才 ”なんだろう
私とは違う
でも、――負ける気は、ない
｢余所見してる余裕なんてあるの？｣
気がつけば、目の前まで来ていた少年がトンファーを私目掛けて振り下ろした。私はそれを左側に避けてから体を彼に向け右足を振り上げる
彼が咄嗟にトンファーで受け止めて、後ろに下がった
｢ワオ、今の凄かったよ。なかなかやるね｣
｢…｣
｢じゃあ、これはどう？｣
不敵に笑う少年はトンファーを私目掛けて投げてた。回転しながら飛んでくるトンファーを横に避けると、続いて彼の拳が私のお腹に食い込んだ
カハッ、と唾を吐く。溝内に入ったんだろう、物凄く痛い。
しかしそんな所で終わるはずも無く、食い込んだ腕を掴んで投げ技を使って彼を後ろに投げた
唇を腕で拭き、すぐ様あの形を構える。彼の行動は大体把握した。あとは、反撃するだけだ
もう一度、走って正面から突っ込んでくる少年にカウントをつける。約５秒後にトンファーを持つ手が私の頭目掛けて振り下ろされるだろう
脇を締めて、肘を下に向ける。顎を引いて、上目遣いで、相手を見る
距離は3cm。彼が手を上げたその瞬間に、構えていた右手の拳を彼の頬に当てた
｢っ…！！｣
昔、前世で私の得意としていた技。相手が私の真ん前を狙って来る時、相手が武器か手を私に向けるほんのすい前までまってから殴る技
今回の相手は、その技に合う戦闘スタイルをもった奴だったからとてもやりやすかった
まんまと、罠にハマってくれたよ
｢私の勝ちだね｣
｢っまだ…！｣
｢その身体でまだやるつもり？私は構わないけど、次は骨が折れる覚悟をしといた方がいいよ｣
今さっきのは彼が瞬間に少し避けた性で標的がズレたんだ。だから、骨折まではいかなかった
あの時に咄嗟に避けるなんて本当に彼は凄いと思う
｢でもまあ、凄いと思うよ。ここまで私相手に戦えたのはアンタだけだ｣
｢…君、本気出して無かったでしょ｣
｢そんな事ない。私も後ちょっとで危ない所だった｣
｢嘘つき｣
嘘じゃないんだけどな。まあ、結果は技術と経験の差だ
彼もまた、経験を重ねれば誰よりも強くなるだろうね
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蓮@(プロフ) - 闇の道化師さん» ありがとうございます！喜んでもらえたのなら作者も嬉しいです。更新頑張りますね (2017年3月8日 18時) (
レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
闇の道化師 - こういう作品大好きなので頑張って欲しいです！これからも頑張ってください♪ (2017年3月7日 23時) (レス) id: a4c5ed2f5a (このIDを非表示/違反報告)
蓮@(プロフ) - (名前)さん» ありがとうございます！楽しんでいただけるよう作者も頑張ります。 (2017年3月5日 22時) (レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - お返事ありがとうございます。私もハッピーエンド好きなので嬉しいです。更新頑張って下さいね。 (2017年3月5日 21時) (レス) id: f2e5b2371a (このIDを非表示/違反報告)
蓮@(プロフ) - (名前)さん» 落ちは決まっています！作者はハッピーエンドが好きなのでそうしようかなと思っています！一応話はシリアスメインですけどね (2017年3月5日 20時) (レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
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