1話 それははじまり ページ2
神様は残酷だと私は思う。いや、それ以前に神様だなんて名神を信じてはいない。でも居るとするならばそれこそ私は許さない
死んだ人間が記憶を持ったまま、新しい人生を歩むなんて聞いたことがない。生きるならば、記憶をリセットして何も無い状態で生きたいのに
いや、私は生きたいなんてまず望んでいない
なのに、
私は今生きている。
小さな体で、今さっき世界へと産まれたばかりの赤子
気分が悪くて仕方がない
これは何なのだろう、なんの拷問だ。頭の中で考えていると、私を産んだ親らしき二人が顔を覗いてきた
｢可愛いぃ！可愛すぎるぞ俺達の子供っ｣
｢ふふっ、はしゃぎ過ぎですよ。この子がビックリしちゃいます｣
｢うっ、すまん。つい嬉しくて...｣
ぼんやりと見える視界で見えたのは、明るすぎる金髪と茶髪。顔はうっすらとしか見えないが、この声。何処かで聞いた覚えがある声だ
しかし赤ん坊の目はなんでこんなにも見えにくいんだ。生まれてまも無くても、目ぐらい機能すればいいのに
｢家光さん、この子の名前は決まりましたか？｣
｢勿論だ。生まれてくる前にもう決めてある｣
"家光"何処かで聞いた名前。歴史の徳川将軍ではなくて、とある漫画に出てきた...、
漫画？
"家光""漫画"
この二つのピースが合わさった漫画なんて沢山あるだろう。何でこんなに引っかかる必要がある。
...違う
｢男の子の場合と女の子の場合どっちでもいいように両方決めていたんだ｣
嫌な予感が頭をよぎる。
家光、金髪、そして男。
茶髪、女、家光の嫁
これらが遭遇されるもの。
｢女の子だったら"A"
男の子だったら───｣
嘘だ、嘘に決まってる。そんなの、ある訳がないだろう
そんなの、
｢"綱吉"だ｣
"綱吉"
崩れたパズルのピースが重なっていく。
嘘でわなく、偽りでもなく、これは現実。確かに人に触れ、目が見え、耳に聞こえ、息ができる
上手く喋られないのはまだ生まれたての赤子だから
ああ、なんで
なんで、こんな
｢A、いい名前ですね｣
｢だろ？こいつぁ、美人になるぞ！｣
嘘だ、嘘だ、嘘だ、嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ
嘘だ
なんで、
なんで、
なんで私が、
｢彼ら｣の子供に、｢彼｣の居場所を
ー奪ってしまったー
(あれ、)
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蓮@(プロフ) - 闇の道化師さん» ありがとうございます！喜んでもらえたのなら作者も嬉しいです。更新頑張りますね (2017年3月8日 18時) (
レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
闇の道化師 - こういう作品大好きなので頑張って欲しいです！これからも頑張ってください♪ (2017年3月7日 23時) (レス) id: a4c5ed2f5a (このIDを非表示/違反報告)
蓮@(プロフ) - (名前)さん» ありがとうございます！楽しんでいただけるよう作者も頑張ります。 (2017年3月5日 22時) (レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - お返事ありがとうございます。私もハッピーエンド好きなので嬉しいです。更新頑張って下さいね。 (2017年3月5日 21時) (レス) id: f2e5b2371a (このIDを非表示/違反報告)
蓮@(プロフ) - (名前)さん» 落ちは決まっています！作者はハッピーエンドが好きなのでそうしようかなと思っています！一応話はシリアスメインですけどね (2017年3月5日 20時) (レス) id: 265fac0211 (このIDを非表示/違反報告)
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