4話 ページ4
Aside
あの後泣き止んだ私は男の人の隣で小さくなっていた
初対面の人の胸でわんわん泣いてしまい気まずいのだがこの人は全く気にしている素振りは見せなかった
「お兄さん…どうして私ここに？」
多分だけどこの人が私をここに連れてきたはずだ、もしくは何かあって保護をしてくれたか
男の人は何も言わずに何か機械をいじくるとまた酒を煽り出した
少ししてから部屋のドアが乱暴に開けられた
「う゛お゛お゛い！！！呼んだかぁ！！！」
大声を出して入ってくる男の人に隣の男は手に持っていたグラスを投げつけた
「ひぇ………」
「るせぇ」
「痛てぇじゃねぇか！！！！」
ぽたぽたと酒を滴らせる男の人を無視してお兄さんは私に「コイツから聞け」とだけ言うと目を閉じてしまった
「あ、え？」
男の人はあたふたしている私の手を掴むとつかつかと部屋から出て行った
さっきの部屋から少し歩いた所にある部屋に着くと男の人はその中に放り込んだ
「え、あの………」
「座ってろ」
バタンとドアが閉められ後ろを向くと黒い服を着た男の人達がこちらをじーっと見つめていた
「ひぇ………」
「んまぁ！カワイイ子じゃない！」
「こんなガキがボスの……」
「見た目はただの子供だけど血筋は確かさ」
「つかビビってね？」
こんな明らかにヤバそうな人達のいるところに放り込まれてビビらない方のがおかしい
「ほらこっちにいらっしゃい、別に取って食おうなんて思ってないんだから」
「ま、その見た目に言われても説得力ないけどな」
恐る恐るオカマ口調の人に近寄り隣に小さくなって座るといきなりわしゃわしゃと頭を撫でられた
「カワイイわ〜！ビクビクしちゃってウサギみたい」
「確かに、ボスの前に出したらペロッと食われそう」
後ろから金髪の人がつんつんとほっぺをつついてくる
そんなことをしていると服を着替えたさっきの人が部屋に入ってきた
「う゛お゛お゛お゛お゛い！！！早速だが説明に入るぜぇぇぇ！！！！」
そう言いながら男の人は私の目の前の椅子に座って来た
この状況で説明されるの………？
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作者名：ふるまき | 作成日時：2021年8月27日 17時
