1話 ページ1
Aside
お兄ちゃんの様子がおかしい
ショッピングモールで事件に巻き込まれたときからだったと思う
学校に行かないでリボーンと2人でどこかへ行ってボロボロになって帰って来るのだ
「お兄ちゃん最近どうしたの？」
「A！？なんでもないよ」
「嘘、じゃあどうして学校行かないでそんなボロボロになって帰るの」
「ほんとになんでもないって！」
「お兄ちゃん！！」
お兄ちゃんはその後何も答えずにまた家を出て行ってしまった
並中生が襲われる事件があった時だってそうだ、お兄ちゃんは私に黙ってどこかへ行ってボロボロになって帰って来た
「A〜どうしたそんな怖い顔して」
「お父さん」
「悩み事なら父さんが聞くぞ」
そしてあの事故があった日、私が小さい頃に家を出たきり帰って来なかったお父さんが帰って来た
いくらなんでもタイミングがおかしすぎる、きっとお父さんもお兄ちゃんの何かに関係してるに違いない
「お父さん、お兄ちゃんが何してるのか知ってるでしょ」
「ん？ツナは学校じゃないのか？」
「しらばっくれないで！私お兄ちゃんが学校行ってないの知ってるんだから！私とお母さんに嘘ついてるんでしょ！？」
「落ち着けってA、そりゃ確かにすこーしばかり嘘はついてるが父さんはお前達を思って……」
「私達のこと何年も放っておいて父親面しないで！！！」
「A！！」
何も持たずに身一つで逃げるように家から飛び出してきた
無我夢中で走り続け気づけば日は落ちて知らない場所にいた
「私……」
動揺していた私は背後から迫り来る影に気づかずそのままどこかへ連れ去られてしまった
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作者名：ふるまき | 作成日時：2021年8月27日 17時
