ドライな恋

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会場が暗くなった
いよいよライブが始まる。
理くんと大希くんが海外から帰ってきたのはファンにとってもとても喜ばしい事だったらしい。
でも、1年後に戻ってくるって言ってたから、
また海外に戻って冬に帰ってくるんだろう。



綾野「わー！やべぇ楽しみすぎる」



綾野先生は隣で楽しそうにはしゃいでいて
私も釣られて笑ってしまう




＿＿＿＿＿＿＿



こんなに沢山の曲を生で聴いたのは初めてだ。
確実にそこに彼らがいて、彼らの奏でる音楽を私の耳がキャッチしていく
少し痩せたかな、ご飯食べてるのかな。なんてLIVE中に誰がこんなことを考えるだろうか…
相変わらず楽しそうに魅せてくれる彼らを私は見つめる



MCに入ると、ぽつりぽつりとメンバーの会話。
ぷぷっと笑える話だったり、これからの活動についても沢山話してくれて、泣いているファンの方もいた
こんなに愛さてるなんて。誇らしい。




井口「さ、後半も行きましょうそろそろ」



メンバーがまた自分の場所に戻って曲の準備をしている中、理くんがこちらに向かってステージを歩いている
周りの人達は、なんでこっちに来ているのか分からずも喜んで手を振っている



綾野「え？！さとるんこっちきた！なになになに？！」






井口(ただいま)






A「……ぇっ…」




確かに口パクで、手を振り、確かに私の目を見て聞こえた。
声を発していなくとも、ただいまと聞こえた。


「え、なんて言ったの？！」

「もっかいー！」



隣の女の子が叫んでいるが既に彼は背を向けて
キーボードへ向かっていく。
メンバーほか3人は楽しそうに理くんを見ている



井口「……ははははっ笑 はい。始めます。笑」





会場がざわついていたが、またしんとした空気になる。
あれは私に向けた言葉だったのだろうか……






＿＿＿＿＿＿＿





綾野「うああああー！よかったー！最高だった！」


A「ですね〜 ほんとにかっこよかったです！」


綾野「どう？少しはハマった？」


A「あ、は、はい！」


綾野「うぉ〜よかったぁ」


A「あ、あの……この後お時間ありますか？」


綾野「うん？どしたの？」


A「ちょっと、着いてきて欲しいところがあって」



＿＿＿＿＿＿＿





近くにいたスタッフさんにことの事情を話し、無事に裏へと入れてくれたが後ろで綾野先生はあたふたしてる


「こちら、控え室になってます。……失礼します〜」

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