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童磨さんに人間をもらって次の日の夜には、誰も来てくれなかった。

…童磨さんが人1人分まるまる置いてってくれてなかったら、空腹にも悩まされることになっていたのか…。
童磨さんありがとうございました、生意気言ってすみません。


俺の為に犠牲になってくれた女性の骨で遊んでいると、ゴトリという音と共に何やら壺らしきものが見えた。





今晩は満月であった。



正直、月の光による逆光で壺の柄などはよく見えていないが、形としてはとても綺麗で、均整のとれた壺であった。


『こんばんは、貴方も鬼……、です、よね?俺はA、お世話になります。』


まだ鬼という生物を2人しか見ていないのでよくわからないが、ここに来たということはきっと鬼なのだろう。
とりあえず声をかけてみると、




玉「勿論、私は上弦の伍、玉壺と申します!以後お見知り置きを。」



そう言って近づいてきた綺麗な壺から出てきたのは、複数の手が生えた異形の鬼だった。







鬼って、人型以外もいるのか…。


顔のパーツが、福笑いみたいにバラバラなところに置いてある。
鬼になる時に、何かが作用してこのような形になったのか、それとも途中で自分でこの形に設計したのか。


気になる…気になる…。






玉「そんなに見つめられては、流石の私も恥ずかしゅうございます!」


『っあ、ごめんなさい、ちょっと好奇心が先行してしまって…。』


気付いたら、四つん這いになってジーっと見つめてしまったために、玉壺さんは壺に隠れてしまった。

目と口が逆の位置に配置されているなんて、独特のセンスで面白い。



『それにしても、綺麗な壺ですねぇ…、それ、自分で作ったんですか?』


俺自身もよくわからないのだが、芸術作品に関する目利きは出来る方な気がする。

人間時代の俺はそのようなことを趣味にしていたのかもしれない。


会話をすると相手のことだけでなく、自分の生前の性能までわかるとなると、他の鬼とも関わっていく上で会話を重視していく必要がある。

そうとなるとやはり何か紙と鉛筆が欲しいな…。




玉「そこに目がいくとは、貴方、家畜の割に教養がありますねぇ…、素晴らしい!!
気に入りました、奮発してもう1人人間を差し上げましょう!!」


─────────
大正コソコソ噂話

『俺が言っていいのかはよくわからないが、生前俺は仏蘭西という欧羅巴の国に留学していたので、芸術の良し悪しがわかるらしい。
…作中の俺はこの事をまだ知らないが。』

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設定タグ:鬼滅の刃 , 男主 ,   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 罷免さん» はじめまして、コメントありがとうございます。どツボにハマって頂けましたか…!正直癖の強い作品だと思っていたので、罷免さんを含め多くの方に評価して頂いている事実に毎度驚愕しております…。これからもちゃんと更新するので、作品共々よろしくお願いします! (2020年2月29日 2時) (レス) id: 94b567b340 (このIDを非表示/違反報告)
罷免 - どツボです…更新ありがとうございます!!! (2020年2月27日 22時) (レス) id: d073c1529e (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - はじめまして、コメントありがとうございます。楽しんでもらえるよう、予測できない展開にしようとこんがらがり気味ですが、面白いと言って頂けて嬉しいです!無計画なので変な点もあると思いますが、是非最後までお付き合いください。これからもよろしくお願いします! (2020年2月27日 20時) (レス) id: 94b567b340 (このIDを非表示/違反報告)
アクトレモン(プロフ) - とてもこの作品が大好きです!!今まで見たことがない展開などとても面白いです!更新頑張ってください (2020年2月27日 11時) (レス) id: 4bdd481c8a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ウルさん» はじめまして、コメントありがとうございます!会話文だけの夢小説が苦手だったので、情景や心情描写を出来るだけ挟むようにしていたのですが…、まさか読者様の妄想の糧になっていたとは思いませんでした笑 応援とても嬉しいです、これからもよろしくお願いします! (2020年2月22日 20時) (レス) id: 94b567b340 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年2月15日 20時

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