私の兄(上)がヤンデレな筈がないと信じたい。【朔間零】

少女Ｓの悲痛な叫び。 ページ3

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「可愛い可愛い我輩のAや♪愛しておるぞ♪」







柔和な声と口調で穏やかに話し、私を抱き締めるのは実の兄＿＿朔間零である。


これからは兄者と呼ぼうか。




さて、私は先程こう言った。



＿＿''私の兄はヤンデレである'' と。





いやね、私も信じたくないんだよ。


でもさ……兄者ってヤンデレなの。どうしようもないくらいのヤンデレなの。



え？ヤンデレに見えない？



……だよねぇ。見えないよねぇ。





じゃあさじゃあさ、普通のお兄ちゃんってさ、こうやって抱き締めたりする？一々携帯の履歴チェックしたりする？休みの日の外出とか付いてくる？鞄に盗聴器仕掛けたりする？部屋に閉じ込めようとする？毎日 ''愛してる'' って言ってくる？一緒に寝ようとする？





しないよねぇ？！可笑しいよね？！！







……今さ、''代わりたい！'' とか思った？



まぁね、兄者かっこいいし、自慢でもあるよ？



けどさ、一つ言っとくね。





精神崩壊するから真面目にやめた方がいいと思うよ！！！









「兄者、肩に手置かないで。くすぐったい」


「ククッ…そう言わないでおくれ。もっといじめたくなってしまうわい」


「っ…！…ばか」





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