キスの日―2 ページ9
「それで、安室君は嫁さんとキスは済ませたのか?」
「“今日は”してませんよ馬鹿め!」
そう。“今日”していないだけなのだ。
そもそも、そんな記念日があったとしても
“へぇ、じゃあキスしなきゃ”
というルールはないのだ。
キスの日、と言うだけであって、絶対にキスをしろという意味ではないのだ。
そもそも、キスなんて双方の合意さえあればいつでもやればいいのだ。
だから今日出来なくても落ち込む必要なんてないのだ。
「今日はAさんお仕事なんだって」
顔の赤みが引けていないコナン君は、ジュースが入ったコップを頬に当てながらそう言った。
「へぇ。なら、A君に変装してキスしてやろうか?」
「あはは。良いですね、それ」
「え、安室さん!?」
「じゃあ、床にキスしろや」
ビッ、と親指を床を指さした。
「鬼畜だ」という声も聞こえない。
…俺の怒りは遂に絶頂に登りつめていたのだ。
今日はAに会えない、それだけでもテンションが下がるのにこの男は今1番敏感な所をつついてきたのだ。許せん。
…家に帰ったらAに沢山キスするか。
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作者名:paranoia | 作成日時:2018年5月13日 21時