【Knights】戦慄の騎士。 (ページ8)

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Continued(レオside) ページ8

『まだ、変われてなかったのかなぁ』

そういったおれの妹。

そうだよ、お前はおれに絶対に勝てない。

これまでも、これからも二度と。

お前は永遠に縋ってればいいんだよその過去に。

……そうすればお前はおれを忘れないよな？

にやつく頬を抑えながら彼女の行動を見張る。

が、次に彼女が発したのは予想外の言葉だった。

『…ううん、私は変われた。ジメジメしてたってしょうがない!今日のライブ、がんばろ!!』

…は？

いやいやなに気合い入れてんの？

おれに泣きついてきたお前が変われた？

何言ってんの？？

おれは王様、お前はお姫様。

それは今までも変わってない。

お姫様はただ守られてればいい。

アイドルになんかなって表舞台に立たないで。

おれだけに可愛く笑って綺麗な声を出して真新しい服をきて優雅にお茶会でもしてればいい。

無意味な感情なんていらない、ずっとずっとおれのもの。

おれにしか動かせないたった1つのあやつり人形。

…だったのに

なぁA…知ってるか？

お前の兄はな、アイドルの時にだけ騎士になんだよ。

騎士はお姫様を守る役割だ。

そして相手の駒を消す役割。

大事な人を守るにはこっちに来るしかないんだぞ？

ほら、お姫様は大人しく城に閉じ込められてろ。

アイドルになんかなるな、おれ以外の捨て駒にその綺麗な微笑みを見せるな。

王様だけのお姫様なんだよ、お前は。

まぁ、"あいつら"が欲しがったら共有はするけどな、借りはあるし！

…その時だった。

『私は私の道をいくんだから、見てなよお兄ちゃん。』

ドアの向こうからこっちに向かってそんな強い言葉が飛んできた。

お前、おれがここにいることが分かってたんだな。

まぁ、流石って所がおれの妹だな。

でもお前は所詮おれの籠の中に入るお姫様。

それは流石のお前でも絶対に捻じ曲げられないからな？

だって相手はお前の大っ嫌いな恐怖の対象だから。

おれはお前を手に入れるためなら、お前のトラウマを利用してまでも手段を選ばない。

絶対に逃がしたりなんかしない。

覚悟してろよ？

そう心に誓った月永レオは、Knightsのメンバーの元へと学院のある場所へ向かった。

2人の心はますますすれ違うばかりだった。