【Knights】戦慄の騎士。 (ページ7)

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Continued ページ7

この学院にいた、大っ嫌いなあの人が。

『ホントついてない。』

昔からそうだった。

きらきらも夢も希望も全部お兄ちゃんに取られた。

だから親にも才能のない私は認められなかった。

何も無い私に、才能に満ち溢れた兄。

天と地の差だった。

もうこの世界から消えてしまいたい、そんな思いで逃げ出した。

そして着いた公園。

そこであさひさんに出会い、私の何かが変わった。

私は絶望を希望に変えてアイドルという夢を追いかけた。

でも、その世界にはお兄ちゃんがいた。

また取られるのか、

また逃げ出すのか、

『まだ、変われてなかったのかなぁ』

弱気になりそう呟いてしまった。

憂鬱な気分を取り払うようにぐっと背伸びをする。

『…ううん、私は変われた。ジメジメしてたってしょうがない!今日のライブ、がんばろ!!』

気持ちを切り替え、パシン！と頬を叩いた。

そしてスマホでGoog○eを開く。

そうときたらお兄ちゃんのユニットについて調べなければ。

追いつくため、そしていずれは……

『私は私の道をいくんだから、見てなよお兄ちゃん。』

さっきからドアの隙間から聞き耳を立てているお兄ちゃんに言った。

バレバレだよ、お兄ちゃん？

そして、ライブ開始までは既に2時間を切っていた。