幼馴染の先輩は私の推し〖桃〗 (ページ4)

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助けて、まじで、助けて。
なんのご褒美ですか？ってくらい贅沢な事されてるんだけど、正直に言うと私の身がもたない。

ぷしゅーって音が出てるんじゃないかってくらい顔が熱くて熱くて仕方がない。

ぽんぽんと頭を撫でられてから私の思考はショートしてしまって、そのまま固まる。

「…めめ、Aちゃん固まっちゃったけど、大丈夫そう？」

「こいつ結構重度な佐久間くん好きなので。しかも無意識とはいえ頭なんか触られたらガチで死にますよ」

「えぇっ！？俺ここで人殺したくないよ？！」

『ああっ！生きてます！死んでますけど生きてます！』

「ちょっとよくわかんない！」

そう言いつつ、にゃははっ！なんて画面の中でしか見たことの無いような顔で、私の目の前で笑う。

…あ、やばい。

ぎゅうって苦しくなるくらい心臓が痛い。

アイドルとしてのさっくんが大好き。
でも目の前に現れた本物のさっくんがもっと好きだ。

他の人にも、さっくんは屈託のない笑顔を見せるんだと思ったら、あまりに胸が締め付けられた。

「佐久間くんご馳走様です！」

『私の分まで…すみません…』

「全然おっけい！楽しかったし！」

んふふ〜と自分が全額支払ったというのに満足そうに笑うさっくん。いや、どこまでも可愛い。ずっと拝める。

「Aちゃんは元気出た？」

『えっ？』

「彼氏さんのことは忘れられそう？」

『…ふふっ、はい、なんかもう忘れそうです！』

「にゃはーよかった！…しばらく俺でいっぱいになりなよ」

『……は、はい…』

どこのキザが言うセリフなんだと誰もが思うだろうけど、さっくんが言うんだから私はしばらくさっくんの事で頭がいっぱいになるんだろうな、と悟った。

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