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「ごめん、俺のせいで」
伏し目がちに謝ってる玉森くんがなんだかすごく可愛い。
そんな風に謝られちゃったら許すに決まってる。
それに玉森くん1ミリも悪くないし。
「なんで謝ってるの?なにも謝ることなかったじゃない」
「俺に話しかけたから嫌な思いしたよね」
「私は玉森くんに話しかけたかったから話したの、ただそれだけ!」
「いや、でも」
「んも〜、いいのいいの!今日も1日頑張ろうね!」
なんだか煮えきらない顔の玉森くん。
また何かいいたそうだったけどそれを遮るようにして、自分の席に戻った。
自分の席に着いた瞬間それと同時に太輔も戻ってきた。
「太輔、あの、ありがとう」
「別になにもしてないよ?」
「私あの時泣きそうで太輔が助けてきてくれたから、だからありがとう」
「Aがありがとうとか気持ち悪い」
「はぁ!?ひっど、私が折角お礼言ってるのに」
「ふは、これでこそAだ」
「なによ」
ニヤニヤしながら頬杖ついてこっちを見てくる。
こんなにバカにされるんだったら一生太輔にお礼なんて言わないんだから!
もう拗ねてやる。
「まぁでも好きな子守るのは当然じゃん?」
「え、好きとかてーれーるー♡」
「ばーか」
「なんでよ!」
太輔のばかの言葉に隠された本当の意味はまだ私には分からなかった。
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作者名:マーガレット | 作成日時:2018年3月4日 18時