４８ ページ48
·
帰りの駅のホームで藤ヶ谷さんに会った。
本当は姿を見つけた時、ちょっと逃げようと思ったんだけど運が良いのか悪いのか目が合っちゃって。
｢こんばんは。昨日ぶり(笑)｣
｢こんばんは･･･｣
｢こんな遅くまで学校あってんの？｣
｢いや、えっと、補習で･･･｣
｢もしかして昨日時間が遅かったのもそれが理由？｣
頷くわたし。
ああ、なんかすごく恥ずかしい！
｢遅くまで大変だね、お疲れさま｣
｢あ、ありがとうございます･･･｣
｢ていうか最寄りここなんだ。そっか、学校この近くだもんね｣
｢はい、｣
この駅が中心地的な場所で、ほとんどの学生や、サラリーマンさん、OLさんの最寄りはここなんだけどな〜･･･。
やっぱり藤ヶ谷さんってちょっと天然入ってる。
｢俺もここなんだ｣
･･･うん、でしょうね。
｢で、優秀な協力者の宮田先生はなにかの役に立ったの？(笑)｣
ってニヤニヤしながら聞いてくる。
だから駅で藤ヶ谷さん見つけた時、ちょっと逃げたかったんだよ。
絶対この話されると思ったから。
｢･･･もちろん！役に、、｣
あれ、立ったのかな･･･？
果たして役に立ったのか？
ほぼ隣に居てくれただけだった。
あ、でも居なかったら余計ダメだったかも！！
うん！役に立ったよ！！
｢･･･立ちました！｣
｢いや、待ってよ(笑)今の間はなに？(笑)｣
｢お気になさらず｣
｢いや、無理だわ！(笑)
ていうか、なにを企んでたの？(笑)｣
｢･･･別に｣
｢(人1)ちゃんこのあと何かある？｣
｢いや、特には･･･｣
｢じゃあご飯行かない？｣
｢はっ？｣
｢奢ったげる。ファミレスでいい？｣
｢ちょっと待って、え、いや、わたし制服ですよ？
藤ヶ谷さん、色々まずくないですか･･･？｣
藤ヶ谷さんってエリートなんでしょ？
NYで働いてたってことはそういうことでしょ？
そんな人が女子高生とファミレスって大丈夫？
もしも藤ヶ谷さんの知り合いの方がそれを見て、援交とか思ったらどうするの？！
藤ヶ谷さんの地位と名誉台無しじゃない！！？
そんなわたしの心配とは裏腹に、
｢んー、大丈夫じゃない？｣
まあなんとも軽い藤ヶ谷さん。
エリートがそんなんでいいの？
｢あ、もしかして俺とご飯行くの嫌？｣
首を少し傾かせながらそう聞く藤ヶ谷さんは、
女のわたしから見ても可愛いかった。
·
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 268人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にこまる | 作成日時：2018年7月16日 1時
