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「待って。なんで宮田がいるの」
「えっ、玉も一緒なの?」
社会準備室に行く前に保健室によって宮田先生を連れてきた。
朝、「補習に付き合ってほしい」って一生懸命お願いしたら渋ってたけど、
アニメキャラのフィギュアあげるって言ったら「高校の頃社会が一番得意だったんだよ」って二つ返事でOKしてくれた。
・・・玉森先生が居ることは言ってないけど。
でもふたり仲良しらしいし、玉森先生がわたしの補習してるの知ってるかと思ったんだもん。
でもこの様子だと知らなかったみたいだね。
「おい(人1)。どういうつもり?」
「だって宮田先生、社会得意って言うから」
「あのなあ、」
「それに、宮田先生は玉森先生の優秀な協力者でしょ?」
「それ誰に聞いた?」
声のトーンが低い。怒ってる。
だけどわたしだって負けないし!
「藤ヶ谷さん」
「ガヤか・・・」
「えっ、成海さんガヤさんと知り合い?!」
「ちょ、宮田 お前ちょっと黙ってて」
「優秀な協力者の宮田先生なら別にここバレても平気でしょ?」
「俺さ、お前に聞きたいことと言いたいことと、沢山あるんだけど」
うん、そうだろうね。
だから宮田先生には絶対に来てもらいたかったんだ。
「いいけど、課題やりながらでいい?また20時過ぎちゃうよ?」
今日のわたしはほんとに感じ悪いと思う。
先生は無言で立ち上がるとわたしの前にドンッと音を立てて今日の課題を置いた。
そしてわたしの前に座る。
宮田先生はオロオロして突っ立ってる。
このピリついた空気、宮田先生は苦手そう。
わたしのわがままで、ごめんね先生。
「宮田先生も座ったらどうですか?」
「う、うん」
「はあ?お前まだいんの?もう出てっていいんだけど」
「なんで、だめなんだけど」
「は?なんで?お前俺じゃ不服だって言いたいの?」
「誰もそんなこと言ってないじゃん。わたしのこの成績じゃまずいと思ったから宮田先生にもお願いしただけ。
先生、隣座ってください」
「ふんっ、昨日まで社会の成績とかどうでもいいとか言ってたくせに。どういう風の吹き回しですか?」
実際問題、社会の成績を上げるのは正直どうでもいいし関係ない。
てか、眼中にすらない。
ただ玉森先生と距離を置きたいだけ。
自分の為に。
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作者名:にこまる | 作成日時:2018年7月16日 1時