検索窓
今日:16 hit、昨日:7 hit、合計:83,861 hit

42 ページ42

·




「待って。なんで宮田がいるの」



「えっ、玉も一緒なの?」






社会準備室に行く前に保健室によって宮田先生を連れてきた。


朝、「補習に付き合ってほしい」って一生懸命お願いしたら渋ってたけど、
アニメキャラのフィギュアあげるって言ったら「高校の頃社会が一番得意だったんだよ」って二つ返事でOKしてくれた。




・・・玉森先生が居ることは言ってないけど。



でもふたり仲良しらしいし、玉森先生がわたしの補習してるの知ってるかと思ったんだもん。



でもこの様子だと知らなかったみたいだね。








「おい(人1)。どういうつもり?」



「だって宮田先生、社会得意って言うから」



「あのなあ、」



「それに、宮田先生は玉森先生の優秀な協力者でしょ?」



「それ誰に聞いた?」





声のトーンが低い。怒ってる。
だけどわたしだって負けないし!





「藤ヶ谷さん」



「ガヤか・・・」



「えっ、成海さんガヤさんと知り合い?!」



「ちょ、宮田 お前ちょっと黙ってて」



「優秀な協力者の宮田先生なら別にここバレても平気でしょ?」



「俺さ、お前に聞きたいことと言いたいことと、沢山あるんだけど」





うん、そうだろうね。

だから宮田先生には絶対に来てもらいたかったんだ。






「いいけど、課題やりながらでいい?また20時過ぎちゃうよ?」





今日のわたしはほんとに感じ悪いと思う。



先生は無言で立ち上がるとわたしの前にドンッと音を立てて今日の課題を置いた。

そしてわたしの前に座る。




宮田先生はオロオロして突っ立ってる。

このピリついた空気、宮田先生は苦手そう。


わたしのわがままで、ごめんね先生。





「宮田先生も座ったらどうですか?」



「う、うん」



「はあ?お前まだいんの?もう出てっていいんだけど」



「なんで、だめなんだけど」



「は?なんで?お前俺じゃ不服だって言いたいの?」



「誰もそんなこと言ってないじゃん。わたしのこの成績じゃまずいと思ったから宮田先生にもお願いしただけ。
先生、隣座ってください」



「ふんっ、昨日まで社会の成績とかどうでもいいとか言ってたくせに。どういう風の吹き回しですか?」





実際問題、社会の成績を上げるのは正直どうでもいいし関係ない。

てか、眼中にすらない。






ただ玉森先生と距離を置きたいだけ。



自分の為に。






·

43→←41



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (62 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
268人がお気に入り
設定タグ:玉森裕太 , 先生
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:にこまる | 作成日時:2018年7月16日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。