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決めた。玉森先生とは距離を置こう。




わたしが普通のわたしに戻るまで。

玉森先生に対するこの想いがなくなるまで。




大丈夫。わたしには出来る。








そう心に決めて家のドアを開けるとなにか違和感を覚えた。


妙に静か。物音ひとつ聞こえない。



恐る恐る父親の部屋を覗いてみると、





「あれ、」





いない・・・。いつもは絶対にここにいるのに。



どこの部屋を探してもいない。




小学校時代は父親がいないことなんてしょっちゅうだったけど、最近はこの時間にいないことは無かったからちょっとびっくりしてる。

どうせ女のところにいるんでしょ。明日にでも帰ってくるはず。






とりあえず、補習があるからバイト先に休み申請の連絡を入れた。



玉森先生と距離をおくって決めたのはいいけど補習があるのが厄介なんだよなあ。

絶対にふたりになってしまうし。


どうしようか。逃げちゃう?




そういえば、玉森先生学校に優秀な協力者がいるって言ってたな。

誰だろう。藤ヶ谷さんなら分かるかな?



聞いてみよう。




文じゃ伝わりにくいかと思って電話をかけた。




すると案外早く電話に出てくれた。








『もしもし?どうした?なんかあった? 』



「急にお電話してすみません」



『全然大丈夫だよ。どうかしたの?』



「実はお聞きしたいことがあって、、。
玉森先生の優秀な協力者ってご存じですか?」



『優秀な協力者?』



「うちの学校に玉森先生の素を知る人物がいるらしいんですけど、藤ヶ谷さんなら誰か知ってるんじゃないかなって」



『優秀な協力者・・・うーん、』






やっぱり分かんないよね、。藤ヶ谷さんがNYにいる間に知り合った人かもしれないし。


優秀な協力者さんの力を借りればなんとかいけるかなって思ったけど、諦めよう。






『宮田かなあ、』



「えっ、?」



『(人1)ちゃんの学校、宮田っていない?宮田俊哉』



「宮田先生は養護教諭です。え、宮田先生が玉森先生の優秀な協力者ですか?」






宮田先生は保健室の先生でいつもにこにこしてる。

ゆるキャラみたいな見た目から生徒からは『宮っち』って呼ばれているらしい。

宮田先生が暑がりで汗っかきだから保健室はいつも寒い。



本当に宮田先生が優秀な協力者?性格真反対だけど。






『宮田も同じ大学で同じサークルなんだ。あのふたり相当仲良かったから多分宮田であってるよ 』






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作者名:にこまる | 作成日時:2018年7月16日 1時

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