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｢･･･ちゃんと説明してよ。大人はすぐ濁す｣
んははって笑ってる。
笑って誤魔化そうとしてる？
今日のわたしは諦めないよ？
｢･･･正直、俺もよくわかんない｣
｢･･･｣
｢(人1)に対して、他の生徒とは違う感情持ってるのは事実。だけどそれが何かは分からない｣
わたしは先生の本当の姿を知ってるし、先生もわたしには遠慮せずなんでも言う。
それにわたしの家庭事情を知っちゃったもんね。
そういう風に思っちゃうは当たり前かも。
｢その･･･感情っていうのは、可哀想･･･とかそういうの？｣
｢は？なんでそうなるの？｣
ちょっとムッとする先生。
｢えっ、？違うの？｣
｢はあ？ちげえわ！｣
わかりやすく大きなため息をつく。
なんか･･･感じ悪い。
｢なんで分かんないの？｣
｢言われないもん。分かるわけないじゃん｣
｢お前頭はいいのに･･･｣
ってぼそぼそ言ってる。
すみませんねえ、理解力なくて！！！！
｢言っとくけど(人1)のこと、可哀想って思ったこと一回もないから｣
｢えっ、そうなの？｣
｢うん｣
なんて普通の顔で言う。
｢え、じゃあ･･･その感情ってのはなに？｣
｢まずは心配｣
｢え？｣
｢準備室でも言ったけど、(人1)をひとりにしたらほんとに壊れそうで怖いし、心配｣
｢壊れないよ｣
｢そうやって、すぐ強がって、自分がなにか思ってもそれを知らぬ内に心の奥に閉じ込めて｣
｢強がってもないし｣
｢(人1)は自分で気付いてないだけ。小さい頃から我慢することに慣れて、それが当たり前になっちゃってる。我慢することは大事な事だし、それをできるって言うのはすごいこと。だけど(人1)は我慢しすぎ。自分でも知らない内に我慢してるってやばいからね？｣
えっ、･･･わたし今怒られてるの？
違うよね、、？？
｢あとは、･･･可愛い｣
｢･･･えっ、？｣
｢(人1)が可愛くて可愛くて仕方ない｣
目尻を細めて笑う。
やめて。急にそんなことしないでよ。
今まで真顔だったのに、急に笑ったりしないで。
心臓がびっくりしたじゃん。
｢生意気だし、ひねくれてるし、愛想はないし、ずっと無表情だし、｣
えっ、えっ、えっ酷い言われようなんですけど。
･･･まあ当たってるから何も言えないんだけどさ。
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作者名：にこまる | 作成日時：2018年7月16日 1時
