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｢っは〜、終わった･･･｣
ようやく終わった。これが毎日続くの？
信じらんない。もう嫌だ。
時計を見ると短い針が８を指していた。
結構時間経ったな〜。
先生なんてお気に入りのソファーで寝ちゃってるし。
この人ほんとに教師？
｢･･･先生、起きて｣
全然起きない。そんな所で寝て体痛めないのかな。
しっかし、改めて見ても綺麗な顔立ちしてるなと思う。
男か疑うくらいの色の白さに、綺麗な鼻筋。
まつ毛もほんとに長い。
女子が欲しいもの全部持ってる。
･･･ムカつくな。
心の中で何も悪くない先生に文句を言ってると、
パチッと目を開いた。
｢寝込み襲う気？｣
ニヤッと笑うその顔は小悪魔そのもの。
｢なっ！･･･っそんなわけないでしょ｣
見とれてはいたけど。
｢先生が寝てるから起こしに来ただけ｣
｢んははっ、サンキュ。
んーっ、よく寝た｣
伸びをしながらゆっくりと体を起こす。
｢全部終わったの？｣
｢うん。一応。でもごめん、20時過ぎちゃった｣
｢よし。頑張ったな、お疲れ｣
｢先生、時間･･･｣
｢いいよ、別に。ほんと大したことじゃないから。
ほら、帰ろ。送ってく｣
｢え、いいよ、そんなん。ひとりで帰れるし｣
｢俺ら最寄り一緒じゃん。時間も時間だしさ。
ひとりで帰らせてなんかあったらほんと困るから。家まで送る｣
｢･････････それは、自分のメンツが潰れるから？｣
｢え？｣
先生のその言い方がすごく嫌だった。
｢しょうがないから｣感があって。
結局、自分のことしか考えてないように聞こえちゃって。
わたしに何かあって一番困るのは先生だもんね？
上から怒られちゃうだろうし、いくら教頭がカリキュラム組んだとしてもそれを実行させてるのは先生だから。
多分、わたしに何かあっても教頭は知らんふりをするだろう。
大人はこういうずるいことを平気でする。
だから嫌いなんだよ、大人は。
先生はそんなことしないって分かっているけど
わたしは人を信用してないから。
どうしても可愛げのない取り方をしてしまう。
｢いやっ、ごめん、なんでもないです。
すいません、さよなら｣
先生の顔が見れない。なんてこと言ったんだわたしは。
今すぐこの場から立ち去りたかった。
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作者名：にこまる | 作成日時：2018年7月16日 1時
