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放課後わたしはコンビニでアルバイトをしている。
うちの学校はアルバイト禁止っていうのが校則で決まっているから無断アルバイトになる。
けど、学校から家は結構遠いし、この辺にうちの学校の教員は住んでないからバレることは無い。
･･･はずだった。
目の前にいるのは例のあの先生。
よりにもよってなんでこの人なの？
｢うちの学校って確かバイト禁止だったよね？｣
｢･･･｣
｢えーっと、確かうちクラスの･･･なるみさん｣
今絶対名札見たよこの人。目線動いたもん。
完全そっちに目線行ってた。
｢買うものがないならレジずれてもらえますか？
お客さん来るに来れないんで｣
無表情でそう言うと、
レジ横に置いてある煙草を取ってわたしに差し出した。
｢これ、お願いします｣
その顔はすごく面倒くさそう。
表情には出してないけどわたしには分かる。
きっと先生、今すごい面倒くさいって思ってる。
｢先生、煙草とか吸うんだ｣
見た目が見た目だから全然吸わないかと思った。
｢教師が煙草吸っちゃいけない？
あと、俺一応お前の担任だから。敬語は使おうよ｣
一応って自分で言うんだ。
やっぱり先生もそっちタイプ？
｢で、どうしますか？学校に言いますか？｣
｢まあ･･･学校に言うのが正解なんだろうけど
正直面倒くさいんだよなあ｣
｢は？｣
｢それに、停学とかになっちゃうかもだし。
そしたらさ、今年3年なのに進路関わってくるよ？｣
それが教師の言葉？
信じられない。最初から、この人あんまりやる気なさそうだとは思ってたけど
ここまで適当な人だとは思わなかった。
｢そんなこと生徒に言っていいんですか？｣
｢いいんじゃない？だってお前他の生徒とは違うっぽいし。今日教室で見てた時から思ってたんだけど、
他の女子生徒と俺を見る目が全然違うから｣
｢･･･｣
｢なんかねえ、俺に期待しない目をしてた。
まあそっちの方が楽なんだけどさ。
変に騒がれたりするよりよっぽどマシ｣
｢だいぶすごい事言ってるけど｣
｢んははっ(笑)いいよ別に。お前の前だし。
お前は言いふらしたりしないでしょ？
だって無断バイトしてるし｣
｢なにそれ。生徒を脅してんの？｣
｢人聞き悪いなあ(笑)まあ出方によっちゃそうかもね｣
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作者名：にこまる | 作成日時：2018年7月16日 1時
