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『俺が、ゾルディックと繋がってると思うならなおさら、俺に電話してどうするつもりだったの？僕がゾルディックにあんたの位置を教えたりするかもしれないって考えなかった？
あ、もしかして始末したからその心配はないのかな？』
「…ゾルディックとは、繋がってないのか。」
『だからぁ、それを聞いてどうするつもりだったのさ。』
本当に、その通りだ。
どうするつもりだったのだろう。
情報屋を咎めたかったのか。
ただ、この怒りの矛先を向けようとしていただけだったのかもしれない。
クロロはきつく唇を噛み締め、黙り込んだ。
もうこの時点で犯した罪を拭うことは出来ないのだ。
『…感情的になるなんて、君らしくもない。』
電話先のクロロの様子を察したのか、情報屋はため息をまたひとつつくと、諭すような声音で発した。
『俺はあんたが好きだから、今回のことは無かったことにしてやる。
とりあえず、落ち着きなって。』
クロロは大きく深呼吸をした。
顔を上げると吸い込まれるような真っ暗な夜空が広がっている。
月の他に、光るものは無い。
暗闇だった。
ふと、思い出した。
「クロロの瞳が好きだよ。澄みきっていて、風も吹かない静かな夜みたいで、不思議な感じがする。」
Aの声だ。
ケーキを頬張るAとその時店内で流れていたショパン幻想曲49番が夜闇の中浮かび上がる。
クロロは目を閉じた。
彼女のことを考えると、怒りが沈み、足の裏から地面へと流れていくような気がした。
情報屋の言う通り、冷静によく考えてみれば分かることだったのだ。
ゾルディックの人間に託された依頼は、旅団員の暗殺だっただろう。
伝説の暗殺一家と言われるほどのゾルディック家が地元警察の横槍が入ったからといって、依頼途中で投げ出すだろうか。
否。それはない。
少し離れたところで、シャルナークの手当をするマチに声を掛ける。
「マチ、フィンクスたちとは連絡とれたか？」
「取れたよ。アジトまで戻ってるってさ。特に追っ手がいる感じでもないみたい。」
現在、こちらが追われている様子もなければ、フィンクスたちのほうに向かった訳でもない。
警察が現れたその時点で、依頼が完了していたと考える方が自然だ。
彼の目的は8番ただ一人だったのではないか。
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李紗(プロフ) - すごく好きです。続きをお待ちしてます。 (2022年3月24日 1時) (
レス) id: 8206f9b903 (このIDを非表示/違反報告)
みな - おもシロイデス!!!!更新楽しみです!!! (2020年11月25日 12時) (レス) id: f5cf3e679c (このIDを非表示/違反報告)
ユーリンチー - うわぁ！面白い！音楽の勉強にもなりますし！クロロ結構好きなので読んでいて楽しかったです！更新がんばってください！！ (2020年2月25日 4時) (レス) id: 2a371154bd (このIDを非表示/違反報告)
あやは(プロフ) - すごく面白くてさくさく読んでしまいました笑笑更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2019年10月2日 0時) (レス) id: dd6fe59e82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽへみあん | 作成日時：2019年9月25日 21時
