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『ご要件はなんでしょうかー』
「…お前。」
風が吹き、クロロのコートを揺らす。
秋終わりの少し肌寒い風だ。
自身の体が、火照っていることにクロロは初めて気づいた。
体を動かしたからではない。
上手く事が運ばなかったことに対する、怒りからくる興奮によるものだ。
「…なぜ俺が今お前に電話してるか、心当たりはあるか。」
クロロのその問いに、電話先の男が嘲笑した気配がした。
『…心当たりは、あるねぇ〜。』
今から二ヶ月前。
クロロはこの男に、ライドウ美術館のオリジナル美術品の調査を依頼していた。
ライドウ美術館からは30点以上もの美術品が闇市に流れていて、その行方を全て負うのは困難だったし、多大なる手間だったからだ。
一週間もしないうちに彼は情報をあつめ、細かくリストアップしてデータを差し出した。
シャルナークが一応裏取りを行ったが、いつものように完璧な情報だったと言う。
クロロは先程のことを思い出しながら、眉根を寄せた。
ゾルディックは俺達の後を付けていたわけではない。
俺達を、美術館で待っていた。
誰かから、ライドウ美術館に旅団が現れることを聞いていたのではないか。
「…顧客の情報を売るのはマナー違反じゃないのか？」
『心外だな〜君の情報は売ってなんかないよ。』
「じゃあ、何を売ったんだ？」
少し怒気を孕んだクロロの声に対して、電話先の男は落胆の意を込めたため息をひとつついた。
『あんた、本当にクロロくん？なんだか馬鹿になったんじゃない？』
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李紗(プロフ) - すごく好きです。続きをお待ちしてます。 (2022年3月24日 1時) (
レス) id: 8206f9b903 (このIDを非表示/違反報告)
みな - おもシロイデス!!!!更新楽しみです!!! (2020年11月25日 12時) (レス) id: f5cf3e679c (このIDを非表示/違反報告)
ユーリンチー - うわぁ！面白い！音楽の勉強にもなりますし！クロロ結構好きなので読んでいて楽しかったです！更新がんばってください！！ (2020年2月25日 4時) (レス) id: 2a371154bd (このIDを非表示/違反報告)
あやは(プロフ) - すごく面白くてさくさく読んでしまいました笑笑更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2019年10月2日 0時) (レス) id: dd6fe59e82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽへみあん | 作成日時：2019年9月25日 21時
