99話 ページ2
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「………確かここにジャグリング用のピンがあったはず…」
皆疑問に思うことがあるでしょう。
昼御飯、お前は食べたのか。と
えぇ、もちろん食べましたよ?…………嘘ですが。
「20本あれば良いものですかね。……そうだ。次の競技が始まるまでジャグリングしながら周りましょう。今皆お昼の時間ですし、見てもらえるかも…」
20本は余裕に持てますね。何せ、母さんに何度も持たされましたから。
母さんの遊びがここで役に立つとは……
「さ、行きますか」
□
「わ〜!凄いよあのお姉さん!すごい数のピンを回してる!」
「ねえ、あれってTRUNPの結城あずさじゃない?」
「ほんとだ、ここにいたんだな」
「あーあー、Ladies and gentlemen☆皆久しぶり!クラブ担当の結城あずさだ!今回はワタシも出し物をすることになったぞ!ま、次の競技が始まるまで、ワタシのジャグリング見ていきな!」
黄色い歓声が湧く。
周りのアイドルたちは目を見開き、驚きの表情を作る。
「ワタシのモットーは【皆笑顔にHAPPYに!】だからね!頼まれたことはできる範囲なんでもしてあげるさ!」
最っ高。
百花繚乱では味わえないこの感覚。
全てをなくせるこのパフォーマンス。
それが、最強の証____!
「歌でもリクエストしてみな!歌ってやるよ!」
「からくりピエロ歌って!」
「お、良いじゃねぇか!ちょっと待ってな!」
ワタシは、後ろにおいてある多分軽音部のギターを借りる。
ジャーン!!!と懐かしい音が響く。
「今日は、ワタシを百花繚乱の結城あずさとして扱わなくてもいい!TRUNPの結城あずさとして見ててくれよ!__からくりピエロ」
□
歌い終わったあとの拍手は、歓喜に満ち溢れたものだった。
アイドルの源。それはファンの笑顔。
それは、どんなに最弱でも、どんなに最強でも、全部同じだ。
「ま、今はここで終わりだ。また出し物するから、そのとに見に来いよ☆」
ファンにウィンクをする。
あぁ、皆、笑顔だ。
「嬉しい……ですね………昔の私…」
誰にも聞こえない声でそう言った。
【結城あずさ】
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クシナデソーマ(プロフ) - 暗黒ショタコンとーしゃん*さん» いいよー (2018年8月3日 15時) (レス) id: 5c1e0f6f03 (このIDを非表示/違反報告)
暗黒ショタコンとーしゃん*(プロフ) - 更新しまーす。最終話まで終わらせていいかな? (2018年8月3日 14時) (レス) id: 2dfd0d6f1d (このIDを非表示/違反報告)
あぷりこっと@ぜるだぁり(プロフ) - 更新しました。遅くなりました! (2018年7月29日 23時) (レス) id: 966ade018a (このIDを非表示/違反報告)
あぷりこっと@ぜるだぁり(プロフ) - お久しぶりです?更新させていただきます。 (2018年7月29日 0時) (レス) id: 966ade018a (このIDを非表示/違反報告)
歌菜子 - 更新しました (2018年7月28日 21時) (レス) id: f536951616 (このIDを非表示/違反報告)
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