【妖怪ウォッチシャドウサイド】期待してないはずだった【月浪トウマ】

４８話　揺れた ページ6

ートウマsideー

「見つからない...」
　夕暮れ時の空の下で焦っていた。Aと連絡が一向にとれない。辺りを探したが見つからない。本当に嫌われたのか、いよいよ不安になる。
「どうゆうことだ...」
「もう無理...暑い...」
　アキノリやナツメたちもうなだれている。夕方とはいえ夏真っ盛りだから、結構暑い。額から汗が滲み出てくる。
「ねえ、今日はやめにしない？明日また仕切り直そうよ！」
「うん...そうしようかな...」

　今日は一旦解散ということになり、一人アスファルトの道を歩いていた。どこか諦めきれない気持ちがあった。けれどもこれを僕がどうにかできるかと言ったら、出来ないとは思うけど。
ううん、しっかりしないとダメだな。ちゃんとAと話そう。みんなからあんなに温かくしてもらえたのに何もしないのは良くない！
　決意を新しくして、Aの家の付近を捜索してみることにした。

ーAsideー

　ごめんな。突然いなくなって。別に、アンタたちが嫌いになった訳じゃない。私の事情でアンタたちを振り回したくないんだ。守るのが使命なのに私のせいで傷つけてしまうなんて、以ての外だろう？私の問題は私が解決する。だから...
　心配しないでほしい。いや、そんな訳ないか。私の心配をする奴なんていないか。自虐的な気持ちを抱えながらも、また理由の分からない暴力に悩まされた。
「......っ...」
　いつまで続くのか分からないこの苦しみに、自分はどう向き合えばいいのだろうか。私はどうすれば...
「A...？」
　心が絶望に染まった。私は一体どうすればいいのだろうか。

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