私を頂上へ連れてって【日プ無印】 (ページ36)

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いよいよ本番直前。控え室に行けば、一番会いたかった人が。

鶴房「今日は髪の毛おろしてるんやな」
「そうなんです！…汐恩くん、いつものお願いしてもいいですか？」
鶴房「ええで。いくで？」

汐恩くんに背中を叩いてもらう。もう本番前のルーティンと化している。

「いたっ！汐恩くん、手加減って知らないんですか？」
鶴房「でも痛ないと頑張れへんやろ？」
「…その通りです。いつもありがとうございます」

頑張ってきいや、と背中を押してもらった。

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「…瑠姫くん」
白岩「緊張してる？」
「結構してます。…これで、ファイナルに行けるかが決まるから…」
白岩「…全力出すだけだよ。俺ららしくね」

ふっと微笑んで安心出来る言葉をかけてくれる瑠姫くん。私たちはステージに上がり、パフォーマンスの準備をする。

私のスローガンを持ってくれている人もいて、すごく嬉しくなった。その人たちにも、他の練習生を好きな人にも。今日のステージでは、ハピメリの発表が記憶に強く残るように巻き込んで楽しくパフォーマンスをするだけ。

イントロが鳴り、踊り出した瞬間から最後まで記憶がない。でも上手くいった自信はある。きっと、大丈夫だから。

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そして、集められた私たち。これから結果が発表される。

5位はやんちゃ。4位がBlackOut。ここの2曲は人気がありそうだと思っていたから意外だけど、きっと他の3曲と大差はなさそう。

そして、3位はまさかのDOMINO。残るは、私たちが披露したハピメリか、景瑚くんや翔也くんが移動したクンチキタか。

第1位で、私たちの曲名が呼ばれることはなかった。1人人数が多いから0.9を合計にかけないといけないけれど、それでも勝てなかった。悔しい、悔しい、悔しい。ファイナルに残って、デビューしてこの悔しさを笑って振り返られるようにするんだ。

個人の順位も発表されるみたいだった。私は瑠姫くんの次の9位で40票だった。瑠姫くんは70票も獲得している。私も彼に追いつけるように、努力するだけだろう。

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大平「A」
「祥生くん…？」
大平「ほんまに悔しい」

祥生くんは私と一緒でDOMINOから放出になり、2回仲間に選ばれなかったのだ。

「…祥生くん。絶対一緒にデビューしましょうね」
大平「…もちろん。絶対デビューしたろな」

その声からは、強い覚悟が感じられた。